ブックタイトル実装技術10月号2020年特別編集版

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概要

実装技術10月号2020年特別編集版

26電子部品12      はじめに 福島第一原発の大災害により、皮肉なことに日本はその大特需でLED照明導入で世界のトップレベルに躍り出た。にもかかわらず、照明用デバイスやLEDウエハを日本で作ること自身が困難な状況に陥ってしまっている。 それでも日本のLEDデバイス実装技術や材料は、世界で多く使われ続けている。  欧州で販売されていたLED電球のLEDデバイス内部構造を確認しながら、その実装推移について確認する。 さらにLED新規分野で使われ始めている、あまりまだ知られていないUVデバイスや耐放射線特殊用途LEDランプの実装を紹介する。   ドイツのLED電球売り場 写真1は、白ワインで有名なドイツのビュルツブルグにある電気店でのLED電球売り場(2019年)である。 やはり欧州大手の2社が、売り場を大きく占める。日本と違って、明るい白い光のものより、暖かい色のものが多い。 OEMの海外製も一部あるが、売り場の下の方に置かれている。あたりまえであるが、日本メーカーのLED電球など1つも置いてない。価格表示は電子ペーパータグである。   欧州で販売されているLED電球の   LEDデバイス構造 写真2は暖かい色を出すため、1つのセラミックパッケージに2 種類のLEDダイが搭載された2011 年初めのオランダメーカーの2700K LED電球用モジュールである。    青色LED1つ(中央部白色用)以外に、赤色LEDダイ4 個を直列ワイヤボンド接続したものを周囲4 辺に計16 個配列して色を調整している。また放熱用アルミ基板などを使わず、63個のサーマルビアを設けた薄い両面プリント基板の上に、このLEDデバイスをSMT実装し、ユニークな低コスト対応を行っている。  写真3 は、オランダメーカーのキャンドルタイプ電球で、欧州での一般照明と、新規分野特殊用途ランプに採用されたLEDデバイス実装技術Grand Joint Technology Ltd. / 大西 哲也写真1 2019年 ドイツでのLED電球販売写真2 オランダのLED電球5W 2700K(2011年1Q)3