ブックタイトル実装技術7月号2020年特別編集版
- ページ
- 23/36
このページは 実装技術7月号2020年特別編集版 の電子ブックに掲載されている23ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
このページは 実装技術7月号2020年特別編集版 の電子ブックに掲載されている23ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
実装技術7月号2020年特別編集版
29BGA実装不良の市場流出を防ぐ「テスト容易化設計」の5つのポイント設計・解析・シミュレーション34スト手法の1つとなっている。試作基板の受入検査でJTAGテストを活用することにより、モノづくりに問題がないことを確認した上で、設計のデバッグに注力でき、開発期間を短縮できた事例もある。また、国内では量産テストの導入事例が多くあり、JTAGテストを活用することにより、BGA実装不良品を市場に流出さない取り組みとして使われている。 JTAGテストツール 『JTAG ProVision』と 回路CAD 『CR8000 Design Gateway』の 連携 JTAGテストの規格が誕生した1990 年から約15 年間は、JTAGテストツールが成熟しておらず、JTAGテストアプリケーションを準備するためには、ユーザーがテスト対象の回路図を読み解きながら、テキストエディタを使用して手作業でテストアプリケーションを作り込む必要があった。テストアプリケーションを作るためには、回路設計者と同等に回路を理解することが求められ、JTAGテストを導入した企業では、専任の技術者を育成する必要があった。そのため、JTAGテストを導入したものの、継続して使っていくことが困難な時代もあった。 しかし、この状況はJTAGテストツールの進化により一変した。オランダのJTAG Technologies社が2005 年にリリースしたJTAGテスト統合環境『JTAG ProVision』がリリースされ、テストアプリケーションの自動生成機能が大きく進化した。誰でも簡単にJTAGテストアプリケーションを自動生成できるようになり、製造現場で継続して利用できる環境が整った。さらに図2 のように、(株)図研の回路CAD『CR-8000 Design Gateway』と連携できるようになり、回路設計者の方にも使いやすく進化した。 テストアプリケーション生成に 必要なファイル JTAG ProVisionを使ってJTAGテストアプリケーションを生成するためには、図3 のように基板を製造するために使用するネットリスト 「.ccfファイル」(回路CAD 『Design Gateway』から生成される配線情報)とJTAG対応部品のテスト回路情報が記載されている「BSDLファイル」(デバイスメーカーより提供されるJTAG対応部品のファイル)、JTAG非対応部品の「部品モデルファイル」(JTAG ProVisionに内蔵されている部品のロジックデータ)からテストアプリケーションが自動生成される。BSDLファイル(Boundary Scan Description Language)とは、JTAG対応部品にどのようなバウンダリスキャン用の回路が内蔵されているか記載したものである。このBSDLファイルには、JTAG対応部品のバウンダリスキャンセルをコントロールするための情報が記載されており、JTAGテストを実行する際には必須となる重要なファイルである。アンドールシステムサポート(株)図2 JTAG ProVisionとDesign Gatewayの連携図3 JTAGテスト自動生成の仕組み