ブックタイトル実装技術12月号2018年
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実装技術12月号2018年
これあれ塾前田真一の最新実装技術連 載第93回 農業の工業化1?? ????工?? 輸入野菜での過剰農薬問題など、食の安全性に対する人々の意識は高まっていて、多少価格が高くても無農薬野菜や有機野菜の需要は増えてきています。 これはアメリカやヨーロッパなど欧米先進国でも同じです。 アメリカでは、オーガニック食材を専門に扱うスーパーチェーンが急成長していますし、既存のスーパーでもオーガニック食品コーナーを設け、オーガニック食品の売り上げが伸びています(図1)。 このような食の安全、気候変動、水害や風害の増大など不安定さを増す自然環境への対策などから、植物工場が注目を集めるようになってきています。 日本でも、植物工場や農業の大規模化による生産性の向上を目指し、2008年に「新経済成長戦略」で「食物工場の普及拡大」が決められ、それに伴い2009 年に農地法が改定されました。「新経済成長戦略」の補助金の交付などもあり、食物工場への参入が増えました。 天然の太陽と土を使い、水や、肥料、殺虫剤や防虫ネットなどの処理を行う農業が露地栽培です(図2)。 それに対し、天然の気候ではなく、環境をコントロールして行う農業が植物工場です。ウィキペディアによれば「植物工場とは、内部環境をコントロールした閉鎖的または半閉鎖的な空間で植物を計画的に生産するシステムである。」と定義しています。 一般的なイメージとしては、閉鎖された工場や倉庫を利用し、ラックを多段に並べ、LEDをはじめとする人工光による水耕栽培を思い浮かべることが多いと思います(図3)。 これは「閉鎖的な空間」で植物を生産する「完全制御型」の植物工場と呼ばれます。 これに対し、「半閉鎖的な空間で植物を生産するシステム」は極端に言えば、一般に行われているビニールハウスによる栽培でも、これにあてはまります(図4)。 ビニールハウスより内部環境のコントロールが必要な場合はガラスハウスが使われ、世界的にも、ガラスハウス型の植物工場が多くあります(図5)。2?? ????工??の???? 植物工場について考える場合には「完全制御型」と、太陽光や土壌を使い、さらに環境を制御する植物工場とは、分けて考える必要があります。 いわゆる工場のように屋内で人工光を使っ図1 アメリカのスーパーのオーガニック食品売り場 図3 植物工場((株)諏訪菜HP)図2 一般の露地栽培52