ブックタイトル実装技術12月号2018年
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実装技術12月号2018年
47て集光すると、発電素子への太陽光の光量を1000倍ぐらいに高められるので、変換効率が50 %を超えることも可能かもしれない。 図2は、反射板を用いた例である。いずれにせよ、発電素子は宇宙用と限らず、地上でも効率向上に対する研究開発が加速されているので、これからの技術革新が期待される。3?? ??????の??電???? 現在検討されているSSPSでは、地上へ電力を送る方法と図2 ????????用????SSPS図3 マイ??ロ??????????の????実????ス????上図は、マイクロ波で電力送電とパイロット信号の回路構成を示す。下図は、実験の様子の概略図して、5.8GHz のマイクロ波とレーザの2 種類が検討されている。マイクロ波とは、波長10cm~0.1mm、周波数でいえば0.1~100GHz程度の電波である。 よく話題にされる冗談であるが、鳥がマイクロ波中に侵入すると焼き鳥になる。なぜならマイクロ波は電子レンジに使われている電波であり、以前、アメリカで濡れた飼い猫を乾かすため、猫を電子レンジに入れたところ死んでしまったという話があった。しかし心配無用。電波の強度は、ビームの中心部分でも約100mW/cm2とされている。この値は地上へ降り注ぐ太陽光のエネルギー密度とほぼ同じであり、生態系への影響は少ない。それでも、ビーム内へは立入禁止区域を設定することになるだろう。 現在、地上での送電実験が行われて、貴重なデータが得られている。次は、宇宙でも実証実験が必要で、その後実用化計画を決めることになろう。1. マイクロ波による送電実験 JAXAとJspacesystems のグループでは、5.8GHzマイクロ波の地上実験で1.8kWの電力を55m離れた受電装置に無線送電する実験に成功している(図3)。 宇宙から地上へ大電力を送る場合は、kmサイズの巨大なアンテナが必要になり、角度の調整など機械的な動きを制御するのは困難なので、数多くの小さなアンテナから構成されているフェーズドアレイアンテナを開発している。受信する地上のアンテナはいくら大きくても数km 程度なので3 万6 千km 上空から正確に送電するのは非常に難しい技術といえる。当然、地上での受信状態を同図のようにパイロット信号を宇宙へ送って、ずれが生じている場合は正しく制御する。また、アンテナは数十億個のアンテナ素子の集合で、完全な平面上に並べるのは至難の業であり、重量を軽くするため極力薄くするので変形しやすく、基準からのずれを電子的に補正する必要がある。カーボンナノチューブは、軽くて丈夫でアクチュエータとしても働くので補正に使える。