ブックタイトル実装技術11月号2018年特別編集版
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実装技術11月号2018年特別編集版
16実装工程の効率化12 はじめに 日本の製造工場は、コスト面を考慮して人件費の安い海外へ展開してきたが、15~20年経って人件費が高くなってきたことでさらに人件費の安い国へと生産拠点が移されている。 そして最近では、移転先の国の政策転換などの製造環境の変化が工場運営リスクにつながりつつある。 しかし中小企業では、むやみに海外展開を行うことはできない。特に人材不足が顕著であることから現場での製品トラブルに対する対応が遅くなってしまい、市場へ流出した場合のコスト負担は巨額になるため、設備投資とともに大きな問題となるからである。 また、協力会社が力をつけて競争相手になり、人件費や部品コストを削減するだけでは追いつかず、しかし単に数量や部材見直しでコスト削減を図ったのでは品質上の問題が発生してしまうことになる。こうしたことから、製造現場の負担は大きく、もはやその限界に近づいているのである。 設計変更や製造工法の変更はコスト・品質改善効果が特に大きい。本稿では製造工法の変更を提案する。 後つけ部品のリフロー化 1990 年代にソニーボンソンがマルチスポットリフローを市場に出したが、印刷機とリフロー炉は特殊なもので、かつ通常リフロー炉と別途追加の設備となるため、あまり広くは普及しなかったようである。 私は2000年初めごろに、特別な装置を用いずに挿入タイプのコネクタや砲丸型LEDなど耐熱性の低い部品のリフロー化する工法を提案した。この方法は5年ほど前からかなりの大手企業に採用されているようで、ときおり、良品率の改善に関するメールでの問い合わせが入る。1. 挿入コネクターのはんだ印刷(1) 基板下面(裏面)印刷 基板裏面印刷では、ホール内のはんだのぬれ状態は確認しにくい。また、リード先端にはんだが付着するのでフィレット異常が起こる可能性もある(図1)。(2) 基板上面(表面)印刷 基板基板表面の印刷では、溶融はんだはホール内に流れ込むので、基板下面から観察することができる(図2、図3)。図2????現場に????る??????ーは????の??題??は??????????法????に??るコスト??????の??????????実装技術アドバイザー / 河合 一男図1一般的な耐熱性のコネクタなどではことさらに特別な問題はなく、はんだの印刷は基板表面でも基板裏面でも特に差はみられないが、基板ホール内のぬれ性の確認が必要になる