ブックタイトル実装技術1月号2018年特別編集版

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概要

実装技術1月号2018年特別編集版

561. YJCのなりたちと  KAMOME-PJの発足について YJC(よこはま高度実装技術コンソーシアム)は横浜国立大学とその卒業生OBからなるYUVECが母体で、それに主として京浜地区の企業OBが参画している任意団体で、2006年7月4日発足した。当初から関係されていた本多進氏、高木清氏、合志誠治氏によると、2001年頃から横浜国立大学の教授陣(白鳥、友井、羽深、羽路、他)により実装研究会が発足したのが母体といわれる。 SiCなどパワーデバイスとの関連は、KAST(現 : KISTEC)の委託事業(自動車向けSiCパワーモジュールの実装技術)で、この事業を主宰されていた横浜国立大学・高橋昭雄教授、于強教授から「このPJをバックアップする研究会を作って欲しい」との委託を受け、2008 年6月に「パワーエレクトロニクス研究会」の第1回公開フォーラムを行った。この研究会には首都圏を中心とする実装材料企業が多く参画し、専らWBG(Wide Band Gap)半導体の高T(j ジャンクション温度>250 ℃)対応を念頭においた接続、接合、封止樹脂各材料の耐熱性に関する討議を重ねた。 材料各社にとってTjmax=175 ℃の世界(Si 半導体)で勝負していた実装材料の耐熱性の上限が、いきなり75℃もはね上がる、ということになるのであるから一大事である。いくらWBG半導体ができあがっても実装材料がなくてはモジュールの組み上げはできない。「結局、実装材料がWBG応用の律速となってしまう」という想いで3 年間調査・研究・討議を続けたが、会員企業から「研究会での討議ばかりしていても仕方があるまい。ものづくりをして実地に確かめてはどうか?」という機運が高まり、PJが誕生する運びとなった。 PJ 名はKAMOME(Kanagawa Advanced Module forMaterial Evaluation)-PJと命名し、2011年4月に発足した。 当初国の補助金も申請したが、「デバイス、モジュール、システムまでは面倒みるが、材料まではちょっと・・・」というわけで材料各社(20余社)の拠出金のみで運営するという形となった。2. KAMOME-PJ 図1にこのPJ 発足時のコンセプト(高橋昭雄教授による)を示した。 PJ 発足にあたり、留意したことは次の通りである。(1)しっかりとした材料評価プラットフォームを作る 最終的にはWBGインバータ・モジュールをEV,HEV 等に搭載することを念頭に置き、材料各社のニーズに応える形で各種実装材料単体評価の基礎実験から材料を総合評価するSiC等大電流パワーモジュール用実装材料評価PJ(KAMOME-PJ)?「KAMOME-PJの6年間の報告とKAMOME A-PJへの参加おすすめ?図1 KAMOMEプロジェクトKAMOME-PJ 世話人 / 宮代 文夫