ブックタイトル実装技術1月号2018年特別編集版

ページ
34/50

このページは 実装技術1月号2018年特別編集版 の電子ブックに掲載されている34ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

概要

実装技術1月号2018年特別編集版

501. はじめに 近年、情報技術の飛躍的な進展および経済格差の減少により、先進国と新興国の垣根がなくなり、製造業はグローバルな競争環境への対応が求められている。具体的には、製品ライフサイクルが短縮化する市場環境の中で、多様化した製品ニーズに対して、低コストかつ短納期化を可能にするために、グローバルなスケールでSCM(Supply ChainManagement)を最適化することが求められている。そのベストプラクティスとして提唱されているマスカスタマイゼーションを実現することで製造コストを削減し、収益性を高めることがグローバルな競争環境に対応する要件の一つと考えられている。マスカスタマイゼーションを達成するためにはIoTを活用し、生産設備や上位システムとの連携により、スマートファクトリーを実現することが求められる。 当社のような検査装置メーカーには、多様化したニーズに対応した製品ラインアップ、短納期化、高い生産性と精度が求められる。特に、スマートファクトリーのカギとなる検査装置から生産設備へのM2M 連携では、部品の小型化、狭隣接化、基板の薄型化が進展する中で、生産設備へより高い計測精度と、繰り返し再現性をもった信頼性のある計測結果を返すことでライン全体の品質をコントロールすることが求められる。以上の市場要請に対して、当社は「QUALITY DRIVEN Production」(図1)のコンセプトを掲げ、新規開発した3DSPI/3DAOIの特徴を、独自のハードウエア、ソフトウエア、設備間連携の観点から説明する。2. 次世代3DSPI(3Siシリーズ)/  3DAOI(3Diシリーズ)の開発 先述のとおり、市場の製品ニーズの多様化に伴い、検査装置に対しても製品仕様の多様化、生産性向上、短納期化が求められる。当社はこのような市場ニーズに対して、7、12、18μmの3タイプの解像度ラインアップに加え、デュアルレーン、Mサイズ基板、大型基板対応の製品ラインアップにより多様な市場ニーズに対応しながら後述の通り業界最高速の高い生産性を実現している(図2)。Mサイズ基板対応の3DSPI/AOIでは、従来モデルと比較し約25 %のフットプリントを削減することで車載、モバイル市場から要請が多い面積生産性の向上を実現している(図3)。さらに、3DSPI/3DAOIのハースマートファクトリーに対応したサキコーポレーションの次世代3D検査・計測技術図1 QDPコンセプト図2 3Si/3Diシリーズ図3 Mサイズ基板対応3Si/3Diシリーズ(株)サキコーポレーション / 渡部 康夫