ブックタイトル実装技術1月号2018年特別編集版
- ページ
- 28/50
このページは 実装技術1月号2018年特別編集版 の電子ブックに掲載されている28ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
このページは 実装技術1月号2018年特別編集版 の電子ブックに掲載されている28ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
実装技術1月号2018年特別編集版
30はんだ関連技術12 はじめに 実装の分野は「機械産業」といわれることを聞いたことのある人も多いと思う。この意味あいは、製造設備の精度やスペックが高いものを使用して製造を行った場合、ある一定以上の生産能力を維持しつつ、品質を確保できることに由来するものと思われる。 たしかに、海外メーカーの本分野における発展と成長をみても、うなずける部分は多くあることを感じている人も多いだろう。また日本においても、実装の生産拠点として海外工場を主体とした企業は少なくない。 それほど、人件費の占める製造原価が大きく、そこさえクリアしてしまえば生産能力や品質においては、大きな差がないということを裏付けている現れともいえる。もちろん、航空機器、車載機器、宇宙開発や国のインフラなど、高い品質を要求する製品は存在するし、その品質技術を「他社との差別化」という意味で日進月歩で向上させていく努力を行っている企業も日本国内では多いのも現状だ。 ただし、高品質で生産する製品も量産数の大小によって、必要とされる技術水準は大きく違う。たとえばスマートフォンなどの微細・高密度化にともなう、精度と品質が要求される製品と、宇宙開発など高耐久性に優れた製品では、要求される技術水準と品質レベルが異なるのは想像しやすいであろう。 日本は前者のスマートフォンなどの分野では、海外メーカーに大きく遅れを取った。経営判断になるが「選択と集中」が、海外企業に比べて散漫であったためだ。 では、 ●現在のエレクトロニクス産業における世界的な動向は、ど のように動いているのか?●世界的に実装技術を必要とする産業がどういった方向性で 動いているのか?について考えていきたい。 筆者は、本分野の世界最大の見本市の1つであるProductronica Muenchen(プロダクトロニカ ミュンヘン)を調査してきた。 Productronica Muenchen は、2017 年11 月14 日~17日にドイツのミュンヘンで開催された専門見本市である。前回(2015 年)の訪問者数は、80か国から約3 万8千人。出展社数は、39か国から、1,200社。 2015 年より新たに、PCB&EMS、SMT、ケーブル、コイル及びハイブリッド、半導体、の5つのクラスタが作成され、関連業者間でのコンタクトがより効果的にできるように工夫された。 日本の見本市との違い(展示風景) 最寄り駅である地下鉄U2番線のメッセシュタット西駅(Messestadt West)を降りた瞬間から、日本企業の看板やポスターが多くあることに驚かされた(図1、図2) 筆者は他にも中国やタイ、インドなどで開催された展示会へ情報収集を行いに調査や参加を行ったことがあるが、こうした風景はどの展示会場でも変わらない。 しかし、毎年参加していると感じることだが、さほど大きな驚きも無いのが現状である。大きな技術革新が、たった1 年海外の展示会にみる実装技術の未来?日本は今後どうするべきか??(一社)実装技術信頼性審査協会、STC ソルダリング テクノロジ センター / 佐竹 正宏図1 駅前の案内