ブックタイトル実装技術12月号2017年

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概要

実装技術12月号2017年

37違うことはなかったが、訪問したことのないアイスランドやノルウェーは間違うこともあった。 国旗の違いを覚えたちょうどその頃、スウェーデンで開催された学会で国旗を利用して紹介するのを考えついた。 スウェーデンの国旗は青色をバックに黄色の十字で示したものであるが本誌はカラーでないので区別がつき難いと思うが…でも、紹介しよう。2. 国旗に似せて新製品を学会で紹介 スウェーデンの生産技術研究所のIVFが「電子機器の国際難燃化プロジェクト」を発足させ、2年間活動し、1999 年9月に2 年間のプロジェクトの活動結果報告をかねて、“International Conference on Halogen-freeMaterials for Electronic and Electrical Products” の題名で国際会議が開催された2)~6)。 この国際プロジェクトに筆者も参加し、国際会議の開催の運営委員にもなっていたため、発表する立場となった。プロジェクトは主にドイツのDow、Siemens、Bayer、Motorolaなどの企業で開催され、国際会議は主催元のIVF の国のスウェーデン・イェーテボリで開催された。 ハロゲンフリー化については、当時、日本が先導している形であったので多くの日本企業からの発表のオンパレードとなった。 ドイツに駐在して1 年半が経過し、多くの欧州人からジョークを教わっていたので、どうせ発表するならば面白く、欧州人を笑わせてみようと考えた。 当時、東芝青梅工場と共同開発しており、ノートPCにハロゲンフリープリント配線板が応用され、ソルダーレジストもハロゲンフリー化を適用した関係で、基板の色は「グリーン」から「ブルー」の色相に変わった。当時としては、基板では珍しい色相となった。発表原稿を準備している時にスウェーデンで国際会議が開催されるので、ブルー色のスウェーデン国旗が頭の中に浮かび、ハロゲンフリープリント配線板を紹介するのに工夫して印象付けようと考えた。 “Green”から“Blue” の時代へと強調するために、まず従来のグリーン色のプリント配線板を紹介した上で、次にブルー色の同じプリント配線板を示し、「これ、なにか分かりますか?」と聴衆者に向かって質問しつつ少し間をおいて、プリント配線板に二つの黄色い線を引くようにパワーポイントで紹介した。 ブルーの基板の上に黄色の十字が現れたので、会場からは反応があった。スウェーデンの国旗であることは開催国の人にはピーンときたものと思った(図3)。この発表には、おそら図3 スウェーデン国旗に似せたハロゲンフリー多層プリント配線板の紹介く印象に残ったものと思う。 ジョークを交えて発表したためかベストペーパーTop3 の2 番目となるおまけもつき、IVF 事務局からも楽しい発表であったと褒められた。3. クイズ番組でスイス旅行を射止めた  オランダ人老夫婦 オランダの国旗が出たので、オランダに関するジョークを紹介しよう。このジョークも欧州の地形を知っていないと笑えないジョークになってしまうかもしれない。 赴任する前からドイツに訪問して感じたのは、ドイツは日本と比較すると平原の多い国と思った。春ごろに訪問すれば黄色の菜の花が咲き乱れる畑を見る機会もあり、平らに近い国と思えた。また、ドイツの最高峰は南に位置するツークシュピッツ(2,962m)でオーストリアと国境を接する場所で、北には高い山は少なく、平野が日本と比較すると多いと思えばよい。さらに、デンマーク、フィンランド、オランダなどを訪問すると平らな国であることを実感する。そんな背景を知っておれば、次に紹介するのオランダ老夫婦に関するジョークの面白さが理解できるかと思う。 平らな国(最高地点は322m)のオランダに住んでいる老夫婦がテレビのクイズ番組でスイス旅行のプレゼントを獲得した。10日間のスイスの山への旅行で、老夫婦は大変な喜びようであった。北に位置する欧州の人は、南に行くのを憧れる。さっそく、オランダ人老夫婦はスイス旅行に旅立った。しかし、2~3日たって老夫婦は、がっかりして早々にオランダに帰ってきた。その理由を聞くと、「ホテルの窓から景色を見ようと思ったら山が邪魔で見えなかったから…」と。ブルーの基板に黄色の十字Halogen/Antimony-free 6 Layer PWBwith Halogen-free Solder Resist