ブックタイトル実装技術12月号2017年
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実装技術12月号2017年
これあれ塾前田真一の最新実装技術連 載第81回 AIのコンピュータ1. AI?ディープラーニング? 東京モーターショーが開幕しましたが、東京だけでなく、今年の世界中のモーターショーではどのメーカーもEVと自動運転が大きなテーマでした。 自動運転のキーワードとしては、AI、人工知能、ディープラーニング、センサなどがあります。 また、IoTやビッグデータという言葉もよく使われます。Sonyも「AI 技術を使った」「aibo」を12 年ぶりに発売し、わずか30 分で初回受付が売り切れました(図1)。 わかっているようで、よくわからないのは、AIとディープラーニングの意味です。 AIとディープラーニングは同じ意味で使われているようにも思えますが、これらは異なります。人工知能は英語のAI(ArtificialIntelligence)の日本語訳で、人工知能とAIは同じ意味です。 しかし、AI、人工知能とは非常に抽象的な言葉で、「知能」の定義は昔から、哲学や宗教の課題となっているように曖昧です。 当然、AIは人間の知能と同等なものなのか? AIは人間の知能を凌駕するのか? 人間はAIが及ばない能力があるのか? など、多くの分野から、多くの意見が発信されていますが、ここでは、哲学的な問題ではなく、AI の技術的側面だけにアプローチします。 コンピュータが作られて以来、コンピュータを使ってAIを実現する研究は「鉄腕アトム」に代表されるように多くの人々の夢でした。その間、コンピュータを使ってAIを実現するために多くのアプローチがなされてきました。 大きく分けるとコンピュータが得意な、数学的、情報処理的なアプローチと、人間の脳を始めとし自然界の生物の能力を模倣するアプローチがあります。 インターネットの膨大なデータから、目的のデータを秀出する検索は、統計的な傾向を探り出す手法が前者です。 それに対し、ディープラーニングと呼ばれる手法に代表されるアプローチが後者です。 ディープラーニングはAIではなく、AIを実現するための一つの手法です。図2 ニューロンの模式図図3 脳のモデル化図1 aibo(Sony Home Page)52