ブックタイトル実装技術12月号2017年
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実装技術12月号2017年
28はんだ洗浄の今を探る ?はんだの進化と洗浄?半導体実装ゼストロンジャパン(株) また洗浄に使用する際の洗浄液の成分比はおおむね8割以上は水であることから、イオンなどの水溶性成分に対しても有効に作用でき、搭載部材を痛める可能性は低いので、部材適合性は非常に高いといえる(図10)。 1章で述べた洗浄対象物にMPC洗浄剤を照らし合わせると図11のようにまとまり、洗浄剤の性質が各ペースト成分に有効にアタックできる事がおわかりいただけると思う。前項でも提示させていただいたが、難溶な成分が増えつつある中、「溶解」という洗浄方法のみで洗浄性を確保することは不完全と言わざるを得なく、当社のような洗浄技術を検証する価値があるのではないかと考える。 またMPC洗浄剤はスプレー・超音波・噴流といった各洗浄方式に対応しており、製品形状に合わせた適切な手法を用いることが可能である。難解な洗浄であっても当社のMPC洗浄剤は優れた洗浄性を発揮できる(図12)。 洗浄剤メーカーとしての 展望 今後もエレクトロニクス分野はさらなる発展を遂げると同時に、「はんだ」もさらなる進化を遂げ、現在課題となっている無洗浄はんだの残渣制御もより技術革新が進むと考えられるが、新たな課題は次々に生じるであろうと予測される。エレクトロニクス製品は予測もできないほどの進化を遂げているのに対し、洗浄プロセスはまだその事象に呼応できてない部分があるのではないかと考える。従来の概念に基づいた認識や、単に有機溶剤・水系という枠組みだけで判断するのではなく、適切なプロセスとその仕様にあった洗浄液を選択することが、難度の高い洗浄を解決に導く鍵となるのではないかと考える。水系洗浄剤といえども、幅も広く、技術も奥深いため、我々は洗浄液メーカーとして様々な課題に応えられるよう取7図11 MPCの残渣除去の機構図10