ブックタイトル実装技術10月号2017年特別編集版

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概要

実装技術10月号2017年特別編集版

38電子部品 1  はじめに 照明としての「あかり」は、60 年に一度の大きな変化を遂げ、第4 次照明ルネッサンスといわれるLEDの世代へと移り変わった。また日本での震災に伴う、少電力LED照明特需により、日本は、LED照明導入率で世界のトップを走ってきたが、ここまできて振り返ると、なんと、一般LED照明用デバイスやウエハを日本で作ることがほとんど困難な状況に陥ってしまっていた。 LEDデバイスの将来と今後の動向を知るため、日本、欧州、香港で売られていたLED電球とLEDデバイスの内部を確認しながら、照明用LEDデバイスの多種多様な構造と実装技術の推移と現状について述べる。    LED照明用実装技術の難しさ LEDベアダイの形態と構造により、適用できる実装装置や材料、工法などが異なるので、LEDデバイスには性格のまったく異なる複数のコア技術が採用されている。多様であるため、LED実装全容を把握した論文や書籍はほとんど見かけない。また熱と光の2つが大きな劣化加速因子となり、照明の寿命についても、実態実質をつかむことが一般には困難である。著者が時々行く香港の飲茶の店には、2009 年から韓国製のLED照明が採用されているが、行くたびに、LED電球が半分切れたり、暗くなっていたので、計算をしてみると信頼度694FITであった(写真1)。   LEDデバイス構造と   実装技術の方式 日本や台湾などでよく使われている青色LEDは、絶縁性を有するサファイア基板の上に、膜成長させて形成するため、縦方向接続ができず、上面に2つ以上の電極を設け、横方向に接続する方法を採用している。そのため、発光面である上面23写真1 2009年から採用されている香港でのLED照明写真3 バーチカルタイプLEDデバイスの外観写真2 初期高性能フリップチップLEDデバイスの構造と実装技術の推移Grand Joint Technology / 大西 哲也