ブックタイトル実装技術8月号2017年特別編集版
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実装技術8月号2017年特別編集版
8 同社は50年以上にわたり実装基板製造を事業の柱としているが、同社が年間約1,500万枚製造している基板の品質を支えているのが『Sherlock』シリーズだ。同装置は同社内での使用はもちろん、家電業界や自動車業界など多くのユーザーから高い評価を得ているが、その最大の特徴はコストパフォーマンスの高さである。眼科医療機器や半導体製造関連装置の開発で培った技術を結集し、カメラ、照明、レンズ、メカ構造など全基幹部材の自社設計・製造を行うことできわめて高いコストパフォーマンスを実現した。■ フロー後基板外観検査装置 『 Sherlock-300R』(写真1)を ラインナップ フロー後検査機能を大幅に強化した新開発の裏面検査装置『Sherlock-300R』は、『300I』シリーズの特徴に加え、①未はんだやブリッジなどの不良を検出する「全面検査モード」を搭載。検査データの作成及び虚報修正に人工知能的技法を取り入れ、わずか数クリック・数分で自動的に行える、②撮像部を搬送路下側に搭載し、基板反転機を用いることなくフロー後の自動外観検査をラインに追加可能で、表面検査装置『Sherlok-300I』と組み合わせることでインラインでの両面検査が可能、という特徴を有する。■ さらに進化した3次元検査装置 『Sherlock-3D-1000S』 同製品は3次元/2次元複合検査装置として業界トップクラスの検査速度 : 毎秒5,000mm2と検査分解能 : 12μmを同時に実現し、Mサイズ(330×250mm)の基板の場合で約20秒(搬送時間含む)と従来の2 次元専用検査装置と同等の時間で、リードやチップ、BGA の浮きやフィレット体積など3次元検査を可能にしたモデルで、国内ユーザーに多くの納入実績があり、好評を得ている。発売開始時のタイプからさらに「計測精度の向上」及び「検査スループット向上」「自動作成可能な部品種類の充実」を図り、さらにコストパフォーマンスの高い製品とした。●「多彩な部品検査」を可能にする 2次元/3次元のハードウェア 同製品は計測ヘッドを高さ方向に変化基板外観検査装置(株)レクザムPRさせながら取得した高さ情報と2 次元の画像情報をそれぞれ合成するマルチスキャンシステムを搭載(図1)。これにより業界トップクラスの高さ計測レンジ20mmと全範囲で高さ分解能12μmを実現した。また2 次元の画像でも被写界深度20mm の高機能を実現し、基板表面のチップ部品だけではなく電解コンデンサなどの大型部品まで高精度な2D / 3D 検査を可能とした。 さらにフィレット検査用の3 色照明に加え、色再現性が高い電球色照明を搭載したことで色識別に優れる他、多段分割構造の採用によってフラックスや部品曲面の影響を受けにくい。またOCR 機能とOCV 機能を組み合わせることでチップ部品やIC の文字検査精度が大幅に向上している(図2)。●「ティーチング時間短縮」を実現する ソフトウエア 同製品は、新開発の検査データの自動作成機能を搭載。部品種別を1クリックするだけでその部品の検査に必要なデータ・閾値が自動的に設定される。CADやマウンタなどの部品位置情報と組み合わせることで従来の半分以下の時間でデータ作成できる。 なおSherlockシリーズは、同社での稼働実績や検査のノウハウを反映したプリインストールライブラリを全モデルで提供しているので、データ作成、閾値設定の際に使用すると装置導入初期におけるデータ作成の一助となる。● 工程・検査内容に応じたモデルを選択 可能 Sherlockシリーズは2D検査の300/500Lシリーズ、3D検査の3D-1000Sを用意。300シリーズはMサイズ、500L/3D-1000SはLサイズ基板対応モデルである。300シリーズは基板搬送方法の違いによりインライン、バッチ、卓上の3タイプを用意。バッチタイプは、ラックに収納された基板を自動で検査可能で、一般的な設備に比べ約半分のスペースでバッチラインを構成できる特徴的なモデルである。 図1 マルチスキャンイメージ図 図2 多様な部品に対応可能 <請求番号 H7002>写真1