ブックタイトル実装技術6月号2017年特別編集版
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実装技術6月号2017年特別編集版
541. JTAGテストの「いま」と「未来」 エレクトロニクス実装学会の2017 年春季講演会において、JTAGテスト(IEEE1149.1 規格のバウンダリスキャンテスト)に関する興味深い講演があった。将来の高密度実装基板、部品内蔵基板では、検査のためのプローブピンが立たなくなり、X 線検査では故障箇所の特定がますます難しくなるという。わずか4本(オプションを含めると5本)の信号で基板全体を検査できるJTAGテスト手法は、さらなる高密度化が進む基板検査では必須のテストとなる(図1)。 JTAGテストソフトウェア『JTAG ProVision』は、19 万種類を超える部品ライブラリからJTAGテストを行うためのテストアプリケーションが自動生成される進化したソフトウェアである(図2)。PCとUSBもしくはLANで接続したJTAGコントローラを被検査基板と接続して、基板上のマイコン、FPGA、DSPをコントロールして、自動生成されたテストアプリケーションを実行する。テストを実行した結果は、不良箇所が自動診断され「IC1 の10 番ピンがオープン」「ADDRESS10とADDRESS 11がショート」などと表示される。 今回はサトーテクノロジー(株)の協力を得て、同社がJTAGテストを導入した経緯を紹介する。なぜ検査工程を見直すことになったのか、どのような製品品質を目指して「検査の改革」を進めたか、導入した結果どのような検査設備になり何が改善したか、具体的な検討結果と実績を紹介したい。2. サトーテクノロジーの企業概要 サトーテクノロジー(株)は、サトーグループにおけるバーアンドールシステムサポート(株) / 谷口 正純サトーテクノロジー(株) / 松田 俊之JTAGテストによる検査の改革次世代ハイブリッド検査装置の取り組み図1 基板全体を検査できるJTAGテスト図2 JTAG ProVisionとJTAGコントローラ図3 サトーホールディングス(株)本社(東京都目黒区)