ブックタイトル実装技術4月号2017年特別編集版
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実装技術4月号2017年特別編集版
15ヤマハIoT/M2M統合システム『インテリジェントファクトリー』による次世代SMT工場への取り組み実装工程の生産性を向上させるシステム・技術などの技術により機器同士の通信でデータや出力信号を読み取って相互連携させる「M2M」が提案され、こちらも当時はそれほど普及が広がったわけではないが、自動化比率の高い一部の産業用機器業界では生産効率化などへの新しい取り組み手法として注目された。 そのような自動化機器の典型的なものの一つといえるSMT機器のメーカーである当社では、当時からSMT機器のフルラインナップメーカーを目指しており、さらに、たとえば車載基板、産業用基板などをはじめ、当社製品コンセプトが合致し導入いただいた顧客の多くが多種少量から中種中量を中心とした変種変量生産の形態であったため生産切替の頻度が高く、それゆえ特に段取りの効率化や切替作業にともなうオペレータのミス防止などに対する要求度が高いという背景があった。 そこで当社は、いち早くSMTラインの「M2M」機能導入に着目し、生産基板のIDを先頭機器で読み込んでライン上流の機器から順次データ連携し、ライン上の他社機器も含んで生産データやパラメータなどを自動で切替え無停止生産を実現する「自動段取り切替機能」や、基板データから部品リールの段取りをナビゲートするとともにリールIDによって業務ミスを防止する「段取りベリファイ」などの機能をもつソフトウエア「IT Option」を開発した。 その後、当社は、西暦2000 年代中盤に基板外観検査装置を自社開発すると共に、印刷機、マウンタ、検査装置のフルラインナップメーカーとしてのメリットをさらに高めるべく、マウンタと検査装置を連携して検査結果から問題発生の兆候をリアルタイムでフィードバックして不良品を生産し続けないようにする「M2M」機能ソフトウエア「QA Option」を開発した。 また、「IoT」技術の一つであるモバイル通信を利用して、オペレータがラインから離れた場所にいても、検査画像をモバイル端末に送信して端末上で良否判定ができる業界初の「モバイル判定機能」を開発した。 こうして当社は着実に「M2M」技術を実績として積み上げ、機能を開発拡充してきたのである(図1)。3.『 インテリジェントファクトリー』の開発へ そして近年、「Industrial4.0」や「IIoT(Industrial Internetof things)」などいわゆる第4 次産業革命の潮流が先進国から一気に広がってトレンド化し、上述したように今度は高速通信インフラの高い普及率及び通信費、ストレージなどのコストダウンが飛躍的に進んだ環境下で世界的に導入・投資機運が高まりを見せており、様々な関連技術の開発が始まっている。 このような状況で当社は、これまでに開発してきた『Y.FacT』「IT Option」「QA Option」「iProDB」などの各ソフトウエアと共に最新の「IoT」技術を導入してSMT支援ソフトウエアシステムを統合し革新する好期と捉え、新たにIoT/ヤマハ発動機(株)図1 AOIの実装ラインM2M連携及びモバイル判定機能