ブックタイトル実装技術3月号2017年特別編集版

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概要

実装技術3月号2017年特別編集版

13  同社は50年以上にわたり、実装基板製造を事業の柱としている。同社で年間約1,500万枚製造される基板の品質を支えているのが「Sherlock」シリーズである。同社での使用はもちろん、家電業界や自動車業界など多くのユーザーから高い評価を得ている。評価を得ている最大の特徴はコストパフォーマンスの高さである。眼科医療機器や半導体製造関連装置の開発で培った技術を結集し、カメラ、照明、レンズ、メカ構造など全基幹部材の自社設計・製造を行うことできわめて高いコストパフォーマンスを実現した。■ 新しいSherlockをラインナップ 同社は2017 年のエレクトロテストジャパンで新製品『Sherlock-300R』を参考出品した。Sherlockシリーズの特徴はそのままに、従来とは異なる基板の裏面(フロー面)を検査ターゲットとした新コンセプト製品である。■ さらに進化した3次元検査装置 『 Sherlock-3D-1000S』 同製品は3次元/2次元複合検査装置として業界トップクラスの検査速度:毎秒5,000mm2と検査分解能:12umを同時に実現し(図1)、M サイズ(330×250mm)の基板の場合で約20 秒(搬送時間含む)と、従来の2次元専用検査装置と同等の時間でリードやチップ、BGA の浮きやフィレット体積など3 次元の検査を可能にしたモデルで、多くの導入実績を有し、好評となっている。また、計測精度の向上、及び、検査スループット向上、自動作成可能な部品種類の充実のさらなる向上を図り、よりコストパフォーマンスの高い製品となっている。●「多彩な部品検査」を可能にする 2次元/3次元のハードウェア 同製品は「マルチスキャンシステム」を搭載。これは、計測ヘッドを高さ方向に変化させながら取得した高さ情報と2次元の画像情報をそれぞれ合成する方式で(図2)、これにより業界トップクラスの「高さ計測レンジ20mm」と「全範囲で高さ分解能12um」を実現。また2次元の画像でも「被写界深度20mm」という業界トップクラスを実現したことで、基板表面のチップ部品だけではなく、電解コンデンサなどといった大型部品まで高精度な2D/3D 検査が可能。フィレット検査用の3色照明に加え、色再現性が高い「電球色照明」も搭載したことで、色識別に優れ、さらに多段分割構造の採用によりフラックスや部品曲面の影響を受けにくく、チップ部品やICの文字検査精度も基板外観検査装置(株)レクザムPR向上させた(図3)。●「ティーチング時間短縮」を実現する ソフトウェア 同製品は検査データの「自動作成機能」を開発・搭載。部品種別を1クリックするだけで、その部品の検査に必要なデータ・閾値が自動的に設定される。CADやマウンタなどの部品位置情報と組み合わせることで、従来に比べて半分以下の時間でデータ作成が可能。また「Sherlock」シリーズは同社での稼働実績、検査のノウハウを反映した「プリインストールライブラリ」を全モデルで提供している。データ作成、閾値設定の際に使用することで装置導入初期のデータ作成の一助となる。■ 工程・検査内容に応じたモデルを  選択可能 Sherlockシリーズは2D検査の300/500Lシリーズ、3D検査の3D-1000Sを揃えている。300シリーズはM サイズ、500L/3D-1000SはLサイズ基板対応モデルである。300シリーズは基板搬送方法の違いにより「インラインタイプ」「バッチタイプ」「卓上タイプ」の3種類を用意。「バッチタイプ」はラックに収納された基板を自動で検査可能で、一般的な設備に比べ約半分のスペースでバッチラインを構成できる、特徴的なモデルとなっている。       <請求番号 C7014>図2 マルチスキャンイメージ図図3 多様な部品に対応可能図1 検査速度比較