ブックタイトル実装技術12月号2016年特別編集版
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実装技術12月号2016年特別編集版
32半導体実装 1 はじめに~洗浄需要の動向変化 はんだによる接合は無洗浄はんだが一般的となり、製品母体に占める洗浄需要は年々減少傾向にあるが、信頼性が要求される分野において洗浄は不可欠である。多方面での技術的革新がなされる昨今で、エレクトロニクス洗浄は新たな段階に進んでおり、「難化」している。 洗浄の難化 - 製品の高性能化 -(図1) 洗浄を難化させている要因としては大きく2つの理由が挙げられる。1つは「マテリアル」である。 技術開発が進み高性能基材を作成することが可能となったが、従来素材とは異なる成分が増えた結果、既存の洗浄方式ではその挙動が変化してしまい、洗浄不良となるケースが多い。 例としてはレアメタル合金のフラックス洗浄や変性エポキシ・フッ素樹脂の洗浄が挙げられる。 もう1つはワーク形状による構造の複雑化に伴う影響である。昨今の半導体実装は「多層化」と「高密度化」に伴い低スタンドオフ化・狭ピッチ化の特性が強くなる傾向にある。当然のことではあるが、狭い部分は洗浄液の浸潤も難しく、洗浄にはかなりの知見が要求されることとなる。現在の実装技術ではスタンドオフ高さ20μmの実装を安定的に行うことが可能であり、今後さらに低スタンドオフ化・狭ピッチ化の流れは加速すると考えられる。 次項以降では、「低スタンドオフ」を例として、難化しつつある洗浄に対しての実情とそれを解決する当社洗浄プロセスを提案させていただく。洗浄機構の見直し既存洗浄方式の限界 難関洗浄への挑戦ゼストロンジャパン(株) / 加納 裕也2図2 低スタンドオフの洗浄の流れ図1