ブックタイトル実装技術10月号2016年特別編集版

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概要

実装技術10月号2016年特別編集版

31設定、山型の温度プロファイルを提案され、改めてはんだ付け品質の見方について、指導を受けることとなり、実装アドバイザー河合一男氏にご指導をいただくことになった。4. 品質改善の実際1. 基板の温度プロファイルについて リフロー温度プロファイルについては、以前から台形型が一般的なものと考えていたため、根本的に他の形を考えたことはなかった。そうしたこともあり、改めて正確な温度を取るための基板作成から行った。 温度プロファイルを測定する目的は、以下の3 点である。① リフロー装置の温度設定が正しいこと② 基板のはんだ付け部の温度が基板内のあらゆる部分で必  要条件を満たしていること③ 部品の耐熱温度を超えていないこと 特に①と②について、リフロー炉の温度設定が正しく行われ、基板のあらゆる場所において正しくまた均一に加熱されているかを確認することは重要であり、また、条件出しの段階で基板にかかる熱量をコントロールするために必要である(ただし、最終的にはんだ付けの外観を見て判断できる目を養うことのほうが重要である)。 当初採用していた温度プロファイル基板は、部品が未実装で基板にセンサをカプトンテープで貼り付けていたため、センサの浮きによる測定誤差や大型部品が搭載された部分の温度がわからないという不安があった。部品の実装と高温はんだと仮固定用ボンドを使用したセンサの固定方法を提案され、取り付け方法については、以下の実験を行いながら決定することとなった。2. センサの取り付け位置の違いによる温度差について まずはじめに、基板の流し方向で基板の先頭の温度を測定した。基板の流し方向で先頭と後方では、先頭の温度が上がりにくくなる。つねに基板の先頭から加熱され、その時点では加熱されていない基板後方へ熱が移動するためである。先頭の測定箇所は3 枚取りなので、1608サイズのチップ抵抗の同一個所を測定した(写真2)。 その結果、固定レール側に近いセンサ①が最も温度が低い結果となった(表1、表2)。これは部品搭載位置がレールに近いということと、ヒータの位置との関係によるものと思われ、個々の設備の特性である。 基板先頭での測定箇所の選定は、熱容量が大きく設備の写真2 表2表1 3面基板 同一部品の温度差