ブックタイトル実装技術10月号2016年特別編集版
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実装技術10月号2016年特別編集版
301. はじめに 当社においては、部品調達はじめ基板実装はんだ付けから組立の一環した生産を行っている。 ある取引会社様から、実装基板でのはんだのぬれ性や外観について改善依頼が入った。今回、指摘を受けた内容は、ぬれ広がりや、はんだ面の光沢に関するもので、今までは社内基準ではOKと判断している内容のものであった。何が悪い部分なのだろう?と思いながら、お客様の御指導を受けることとなり、改めて実装はんだ付け品質について考え、改善の機会を得たのでこの場をお借りして報告させていただきたい。2. 会社概要? 会社名 : アルファ電子(株)(写真1)? 場 所 : 福島県天栄村? 設 立 : 1969 年4月1日(創業48 年)? 代表者 : 代表取締役 樽川久夫? 資本金 : 1,200万円? 従業員数 : 133名(2016 年7月現在)? 4ヶ所の生産拠点 : 本社、須賀川事業所、栃木事業所、 仙台事業所? 事業内容 : 機器組立、電子機器組立、電子部品組立、産業機器組立、 基板実装、海外医療生産部品の品質保証業務、構内請負、 派遣、出張リワーク・ハンドキャリー代行、ロジステック 製品の設計開発から、試作・資材調達・基板実装・加工・検査・出荷まで受託を行っており、複数の会社様にご協力いただき、高品質で価格メリットのある製品づくりを実現している(図1)。当社は一般的にいえば製造業にあたるが、当社の存在価値はものづくり「+α」にあると考えている。 「+α」の価値は、お客様本意の視点から生まれる。高品質なものづくりはもちろんのこと、知恵と情熱で「+α」の価値を提供し、お客様に感動を与えたいと考え、活動している。3. 取引会社様からの改善依頼 取引先様より、はんだ付け外観の仕上り状態について、「ぬれが良くない」「光沢が悪い」などの理由から改善依頼を受けた。当社では規格に従ったものづくりを行っており、工程内において問題は発生していなかった。 ご指摘の内容は、はんだのぬれ、外観の仕上がり状態の優劣であって、現時点での仕上がり品質に問題はないと思っている内容だった。しかし、取引先様では、フラックス残渣とはんだの仕上り状態について重要視されており、非常に繊細な部分の指摘と感じた。 取引先様からは、一般的な台形型のリフロー炉の温度プロファイルではなく、フラックスを最大限に生かすリフロー炉のアルファ電子(株) / 渡辺 正一アルファ電子における実装品質改善の取り組み写真1 アルファ電子(株) 図1 アルファ電子(株)のネットワーク図