ブックタイトル実装技術10月号2016年特別編集版
- ページ
- 19/32
このページは 実装技術10月号2016年特別編集版 の電子ブックに掲載されている19ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
このページは 実装技術10月号2016年特別編集版 の電子ブックに掲載されている19ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
実装技術10月号2016年特別編集版
17『通信モジュールの過去・現在・将来』電子部品の発展が実現する新技術ル氏が電磁波(電波)の存在を予言し、その後ドイツの物理学者ヘルツ氏が電磁波の存在を実験で確認した。それから100年も経たずに携帯電話が出現し、現在の日本では携帯電話・スマートフォンの契約者数※ 1は人口を超え、広く普及している。無線通信方式もアナログ通信からデジタル通信へと進歩し、品質の良い通信が提供されている。これらが実現した背景にはひとえに電子部品の進化(小型化)と高周波技術の進歩があるといえる。通信モジュールの発展はこれら高周波技術の進化とともにあるといっても過言ではないだろう(図4、図5)。(※ 1 : 2016年6月時点 157M件 : TCA調べ) 通信モジュールの誕生1. 通信モジュールの存在意義 通信モジュールの存在意義、すなわち必要性は大きく、法制的な面と技術的な面の二つの課題解決のためである。【法制的な課題】 有線を必要としない電波の利便性はすぐに認識された。 同時に電波の周波数は有限であり、かつ標準化することで世界的な利用が期待できるため、1865年に世界最古の国際機関といわれている「国際電気通信連合 : ITU」が設立され活動を開始し、周波数の割り当てや標準化を行ってきている。現在、190以上の国がメンバーとなっている。 このように電波は個人が勝手に使用することが世界的に規制されており、電波を発信する機器には国の承認を受けなくてはならないことが、日本では電波法に定められている。勝手に電波を出すと処罰の対象になる。携帯電話やスマートフォンなど、利用者が無線従事者の免許を取得しなくても良い例外的なケースもある。また近年広く運用されているW-LAN(ワイヤレスLAN)やBluetooth(ブルートゥース)など近距離無線規格の無線機なども使用者は無線従事者免許は不要だが、無線機そのものは技術基準適合証明書が必要である。これらは無線部を通信モジュール化してあらかじめ技術基準適合証明書を取得しておくと、広く多種多様の機器に無線を搭載することが可能となる。これなど通信モジュールの大きな存在意義といえよう。無線局のNPO法人サーキットネットワーク3図5 携帯電話の進化図4 携帯電話の小型化