ブックタイトル実装技術10月号2016年特別編集版

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概要

実装技術10月号2016年特別編集版

16電子部品の発展が実現する新技術 1  はじめに ここ数年、IoTという言葉を目にしない日はないといっても過言ではないだろう。IoT実現に欠かせないデバイスといえば、センサと通信モジュールが最初に挙げられる。現在でこそ当然のように使われている「モジュール」という言葉であるが、いつ頃から使用されたのであろうか。定かではないが、筆者の記憶では1969年のアポロ宇宙船が月面着陸したときに、着陸船などを「モジュール」と呼んでいたことを記憶している(図1)。また、造船業界や建築業界などでは言葉として使われていたようだが、電子機器業界ではまだまだ影も形もなかった。というのは、当時の電子機器はアルミシャシに穴をあけ個別の電子部品を搭載するか、あるいは大きな基板へ個別のリード付き電子部品を搭載していたためで、まだひとくくりの部品という概念はなかった。現在のような主要な機能をひとまとめにして一つの部品としたのはしばらく経ってからである。それは電子部品が表面実装タイプ(SMT)になってからである。 また「モジュール」に関しては言葉の定義がなく、業界やメーカーごとに意味するところが違っていた。電子部品メーカーがいうところの「モジュール」は携帯電話メーカーなどでは「ユニット」と呼ばれていた。   無線の歴史 無線モジュールの説明の前に、無線モジュールと関連が深い無線通信の発展について説明する。無線技術は、19世紀に基礎理論が確立し、20 世紀に入り実用化が始まった(図2、図3) 19世紀の半ば、イギリスの理論物理学者であるマクスウェ『通信モジュールの過去・現在・将来』NPO法人 サーキットネットワーク / 梶田 栄2図1 アポロ宇宙船 司令船モジュール図2 無線通信の歴史 19世紀図3 無線通信の歴史 20世紀