ブックタイトル実装技術9月号2016年特別編集版

概要

実装技術9月号2016年特別編集版

441. はじめに　今月は、ランプ技術一筋に高い技術力で世界に気を吐くウシオ電機（株）（以下、ウシオと略記）を取材した。　ウシオは、1964年4月、光応用製品の事業を行うべく設立され、以来、数々の光応用製品を開発・販売して今日に至っている。　ウシオ電機本体の社員は1,744名、国内グループ852名、海外グループ3,290 名で合計5,886 名、資本金は196 億円、昨年の売上は1,791 億円、営業利益は131億円で、海外の売上が80%にもなる国際企業である。　ウシオの製品を紹介する場合、光の波の性質を用いた製品と、光のエネルギーを利用した製品に大別できる。光は「波か粒か」などを考えながら、楽しくウシオの製品を見て行こう。2. 光の波の性質を利用した製品1. レーザ製品の一覧　光技術用語集によると、「ランプとは人工光源の総称」となっているが、白熱電球、蛍光灯、アーク灯など高輝度のランプや、最近では有機ELも照明灯の仲間入りできる輝度になってきた。しかし、いろいろな用途に利用するには波長の制御が可能なレーザが有利な点が多い。ウシオにおけるレーザの一覧を表1に挙げる。2. 分割投影露光装置　ウシオでは、最先端パッケージ用のステッパを提供している。世界シェアNo.1 の超高圧UVランプを搭載し、独自の大面積投影レンズ技術を用い、ステージ（露光面積70×70mm、基板面積300×300mm）を用いたパッケージ基板向けステッパで、高い解像性（2μmLine＆Space）や重ね合せ精度（1μm）を実現し、高生産性を達成している。パッケージ用ステッパ以外にも、電子部品用の一括露光装置や、COF用のロール搬送露光機（図1）もラインアップしている。3. MEMS用露光装置　MEMS用の露光装置は、段差対応、厚膜レジスト対応や表面・裏面を位置合わせできる機能が求められる。ウシオはウエハ径最大200mmを一括露光できる投影レンズを搭載し、解像度4μmL＆S、合わせ精度1μmの露光装置を提供してい厚木エレクトロニクス / 加藤　俊夫シリーズ・企業訪問 きらりと光る優良企業（第19回）他の追随を許さないランプ技術に特化して発展するウシオ電機（株）表1　ウシオグループのレーザ光源一覧