ブックタイトル実装技術8月号2016年特別編集版

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概要

実装技術8月号2016年特別編集版

これあれ塾前田真一の最新実装技術連 載第65回 基板製造データ1. 基板製造データ 基板を製造するための基板製造データは、基本的には基板設計が終了した時点で、基板を設計したCADから出力されます(図1)。このため、基板設計CADはCAD/CAMシステムとも呼ばれます。 CAD はComputer Aided Design で設計を意味します。CAMはomputer AidedManufacturingで、製造のためのデータ作成を意味します。 CADシステムが扱う基板設計データはCADシステムが、各々独自の内部データ構造を持ち、一般的にはA社のCADとB社のCADでは、データの互換性がありません。 CADシステムでは、必要に応じて、個々のCADとの間のデータ変換ソフトを開発したり、LPB( LSI-Package-Board) フォーマットのような共通フォーマットを介してのデータ変換ソフトを開発して、CAD 間のデータ変換をしています(図2)。 また、基板設計CADシステムと伝送線路シミュレータの間のデータのやり取りも、標準化されたフォーマットがありません。このため、シミュレータ・ベンダかCAD ベンダが連携してインタフェースソフトを開発して、CADとシミュレータの連携を図っています。 このように、CADとCAD、CADとシミュレータ間のデータには、互換性や共通フォーマットに苦労しています。 しかし、CADと製造装置の間では、標準的なフォーマットが普及していて、スムースにCADから製造装置へデータが伝わるようになっています。2. 製造装置とデータ 基板の製造の流れには、多くの工程がありますが、主な工程としては、まず基板のパターン成形があります。 多層基板では、2層の銅貼り積層板(CCL=Cupper Clad Laminate)に配線パターンをエッチングで作成し、これをプリプレグと呼ばれる接着層を使って積層します。 プリプレグは積層版と同じ材質の材料で、熱硬化する前の状態の材料です。配線パターンが成形された積層版の間にプリプレグを挟んで、加圧、加熱すると、プリプレグが、2枚を接着し、熱硬化し、多層基板となります(図3)。 その後、ドリルで穴を開け、銅メッキしてスルーホールを整形し、ドリルで穴を開け、銅メッキを施し、スルーホールを作成します(図4)。 ビルドアップでも積層工程や穴あけ技術は異なりますが、各層のパターン生成、穴あけ、スルーホール作成という工程は共通に必要な工程です。 そのあと、基板を切断して、基板外形を整え(図5)、基板ができたら、部品を実装し、はんだ付けします。図1 基板開発の流れ図4 スルーホール作成図2 CAD 間のデータ変換図3 積層52