ブックタイトル実装技術7月号2016年特別編集版
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実装技術7月号2016年特別編集版
341. はじめに 前回(2016 年1月号)から不定期シリーズとして、「フロー工程に代表される挿入部品への品質確保をいかにして行うか?」について解説を進めている。 今回は第2 回として、「フローはんだにおけるスプレーフラクサーの品質確保に必要なフラックス塗布量の設定方法」について解説を行う。 なお、フローはんだ工法については第3 回目以降に解説を行うことを予定している。2. 吐出量、霧化量について ここでは前回少し解説を行った定点塗布検証について補足となる説明を行う。 つまり、「塗布圧力」と「吐出量」について補足となる。といっても「塗布圧力」については言葉のとおりなので、特に意味が分かりにくいということはないと思う。分かりにくいのは、「吐出量」の方だと考える。 吐出量と聞くと、フラックスの量と認識する人がほとんどかと思うが、実はメーカーによって様々で、意味合いとしては以下になる。筆者も実際にセミナーなどで講演をしている際に、「吐出量」と説明を行うことがあるが、これは設備メーカーの名称をそのまま引用しているからであって、この「吐出量」については後で質問を受けることが多くあるのも現実である。 実はこの吐出量だが、先に述べたようにメーカーによって名称が様々で、あるメーカーでは「霧化量」と表現されている。筆者個人的には、吐出量よりも霧化量の方がイメージしやすいのではないかと思う。 というのも、この「吐出量」の他に、「フラックス流量」という設定項目があり、これによって基板一枚あたりにフラックスを何cc 塗布するか、または何mml塗布するか、が決定するのであるが、吐出量とフラックス流量が混同しやすいからである。 吐出量をフラックス量と勘違いしてしまうと、「フラックス流量」という項目は一体何なのか?という疑問が生じてしまう。ちなみに、辞書で「吐出」という項目を調べてみると、「叩き出す」と表現されており、『口の中や胃の中のものを吐いて外へ出す。』とある。主に人体や人間の行動に使用される言葉が正しい使用方法かもしれない。 しかし、メーカーの方で「吐出量」と設定されているものは、(社)実装技術信頼性審査協会、STC ソルダリング テクノロジ センター / 佐竹 正宏品質確保と不良改善に必要なこと(フロー工程編②)?スプレーフラクサー塗布量の設定方法?図1 図2