ブックタイトル実装技術6月号2016年特別編集版
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実装技術6月号2016年特別編集版
601. はじめに まず、図1を見ていただきたい。まさにうなぎ登りというべき上昇ぶりである。プリント基板は数十年の歴史をもち、成熟産業と思われるが、こんなに急伸するのは珍しい。この急伸は日本の電子部品企業に一般的に見られる現象であり、スマートフォンの爆発的な増加に対応して伸びている訳であるが、そのなかでも日本メクトロンの売上の伸びは飛び抜けてすごい。 図2の日本メクトロンの用途別売上グラフによると、セルラー関係の3 項目を合計すると実に64 %に達する。スマートフォンは、機能が拡充する割には、厚さがどんどん薄くなり、部品間をコネクタで繋ぐより、フレキシブル基板(以下、FPC)を用いる場合が増えているためである。図3は、FPC の世界のシェアであるが、図のように日本メクトロンは、圧倒的な数量で世界一になっている。2. FPC工程の説明 筆者は半導体が専門なので、本誌の読者の方々は、筆者よりプリント基板の技術について詳しいと思われるが、歳のせいで少々厚かましくも日本メクトロンの技術者の助けを借りてFPC 技術を解説する。FPCといってもいろいろなバリエーションがあるので、まず基本のプロセスと構造を解説する。厚木エレクトロニクス / 加藤 俊夫シリーズ・企業訪問 きらりと光る優良企業(第16回)フレキシブル基板を中心に、基板事業で電子産業に貢献する日本メクトロン(株)図1 日本メクトロンの売上高図2 日本メクトロンの売上の内訳図3 世界FPC製造メーカー・ランキング(2014年)