ブックタイトル実装技術6月号2016年特別編集版
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実装技術6月号2016年特別編集版
49溶液洗浄を実施する。その後、エアブローを適用し乾燥するのである。手作業に基づく個人差もあるが、洗浄後のエアブロー乾燥は、基板にパーティクルを再付着させていることが多い。その一例を図1に示す。デバイスエピタキシー用途としては、満足のいく基板清浄度を達成したとは言い難い状態にあった。こういった経験が、小径基板専用の洗浄乾燥装置開発のモチベーションとなった。当社では、サファイア基板製造工程で使用する装置の多くを内製していることもあり、それらの経験に基づく装置製造ノウハウもまた、小型洗浄乾燥装置開発を加速する結果となった。以上のような小径基板の表面清浄性の向上に対する必然性と、当社が蓄積してきた装置製造ノウハウとの融合が、ユニークな特殊機構に基づき高い洗浄性能を発揮する「エクリア(Ecclear)」を生み出した。3. エクリア(Ecclear)の概要 小径基板に特化した洗浄乾燥装置が担う一連のプロセスは、リンス、ブラシスクラブ洗浄、活性水によるメガソニック・リンス、スピン乾燥である。洗浄レシピにもよるが、上記プロセスは、わずか1分という短時間で完了する(各プロセス実施時間は、ユーザーが洗浄対象に合わせて変更することが可能である)。この洗浄装置を使用する環境には、小径基板を扱う現場、貴重な基板を小径に切断して使用する研究開発現場を想定した。設置スペースにゆとりのない現場でも設置が可能なサイズを意識し、W480×D600×H1680という無駄のない設計を心がけた。外観と寸法を図2に示す。電源にはAC100V の一般コンセントが使用できる。消費電力は1,000Wである。給排水には、純水供給装置からの給水および排水設備へ配管を接続することが前提となるが、純水タンクや排水タンクを準備することで、配管工事が困難な現場図1 での設置も可能である。図2 小径基板に特化した洗浄乾燥装置(a)外観写真(b)装置寸法図面ディップ洗浄とエアブロー乾燥で、パーティクルが付着したサファイア基板の顕微鏡観察写真