ブックタイトル実装技術4月号2016年特別編集版

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概要

実装技術4月号2016年特別編集版

33を用い実装部品のサイズや形状に合わせた測定をすることで対応する。現在の問題点は、ホットプレートに搭載する様々な部品の固定方法だが、治具やプレートの改善でかなり汎用性のある試験になってきた。図2に測定例を示す。2. 数値化(結晶、粒子、ボイド、撚線など) 画像から対象物を数値化したいという要望は多い。結晶、粒子、ボイド、撚線など対象物の面積、個数、形状、密着性、周囲長などを数値化したい。しかし、一般的な2値化ソフトでは、対象物とそうでない箇所の分離が上手くできないことが多い。また、対象物が微小であったり背景との濃淡が乏しい場合も分離は難しい。このため、どうしても数値化したい場合、対象物を個別にカウントし数値化するため多大な測定時間を要していると聞く。 当社で使用している画像解析ソフトのScandium(西華デジタルイメージ)は、この分離性能に優れ、無数のデータ処理も容易である。 ここではPbフリーはんだのSn初晶サイズと分散程度の測定例を示す。 Sn結晶方位の観点から、Pbフリーはんだの疲労破壊ではSnの動的再結晶からクラックが発生し進展することが知られている1() 図3)。他方、はんだ中のAg3Snで区切られたSn初晶は、その粗大化によりクラックの進展が早くなるともいわれる。Snの初晶サイズは区切りが曖昧で計測が難しい。はんだの凝固速度を変更し、Sn初晶サイズを違えた試料を作製しその数値化を試みた。 急冷、標準、徐冷の3サンプルを準備した。図4に温度プロファイルを、その時のはんだ組織SEM像を図5に示す。冷却速度が遅いほど針状のAg3Snが長く、粗になっていることがわかる。図6 上段にはんだ組織の光学顕微鏡写真を、画像解析後の写真を下段に示す。上下段を比較すると比較的正確にSn初晶が分離できていることがわかる。この図ではわかり難いが、下段の解析写真では各初晶にNo.が振られ、サイズ毎に色分けされている。このためデータ処理が容易で視覚的にもわかりやすい。図6 光学顕微鏡写真図5 SEM像