ブックタイトル実装技術4月号2016年特別編集版

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概要

実装技術4月号2016年特別編集版

22実装工程に貢献する製品・技術 1  はじめに 近年の基板実装市場では、自動車などの輸送用車両、パワーモジュール、医療用機器、産業用機器などの技術進化に伴って電子部品及び基板数量が増加し、比較的大型サイズで小~中量ロットの基板生産が増加傾向となっているが、これらの実装生産ラインでは頻繁な機種切り替えを行なう「変種変量生産」が主流であり、これに呼応して機種切替性やラインバランスロスを削減し、かつ多様な製品基板に対してもロスなく柔軟に対応できる高効率でフレキシブルなマウンタへのニーズが高まっている。 いっぽう、スマートフォンを中心とした携帯電話やモバイル情報機器、PCなどに代表される、Mサイズ以下の比較的小型な基板による「大量生産」が相変わらず民生品市場をリードしており、これらの生産ではますますEMSなど大規模工場への集約的生産委託が進み、そこではチップ部品をひたすら高速実装できる高速マウンタのニーズが依然として高い。 しかし、このモバイル機器の製造には製品の商機に連動した明確な生産繁忙期と閑散期があり、繁忙期に対応して大量に導入した生産ラインも閑散期には極度に設備稼働率が下がってしまうという深刻な課題が存在する。そのため「大量生産」用に導入した高速ラインでも、設備の償却を進めて効率的に利益を得るためには、閑散期に「変種変量生産」製品の仕事を無理やりでも取り込んで設備稼働率を確保する必要がある。スマートフォンなどでは最近特にメーカーの寡占化が進み、数少ない製品メーカーが1~2年に1度のタイミングで新製品を一気に市場投入するなどの理由によって量産繁忙期の期間が短期化しており、閑散期対応の重要性が益々高まっている。 また、民生用、産業用を問わず工程品質でのシングルPPMが求められることが珍しくなくなり、この高品質を確保するため実装基板を正確に自動検査する本格的な基板外観検査装置(AOI)の導入必要性が急速に高まっており、なかでも特にインラインでの全数検査を可能とする高速な3次元外観検査装置の導入が主流となってきている。 当社は実装ラインの中核設備である、クリームはんだ印刷機、ディスペンサ、マウンタ、外観検査装置のすべてを自社開発しているSMT設備のフルラインナップメーカーとして市場ニーズに的確かつタイムリーな開発を常に進めてラインアップの充実を図っている。 ここでは、直近の市場の変化及び将来に向けた新たなニーズに応えるべく機能や性能を向上させた当社の新製品及び、最近世界的に注目が高まっている「IoT」を活用した次世代SMT工場への取り組みをご紹介する。多様化する基板実装への対応力を高めた新製品と、IoT活用による次世代SMT工場への取り組みヤマハ発動機(株) / 鳥井 直哉