ブックタイトル実装技術3月号2016年特別編集版

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概要

実装技術3月号2016年特別編集版

20プリント配線板の品質 1  はじめに プリント配線板は、外形寸法、板厚、層数、表面処理など、一定の仕様を規定することで、価格を算定することが可能である。発注数量を明示することで生産量が規定され、単位面積あたりの価格を算定される手法が一般的に採用されていることが現実である。 ただ、流通経路や貿易の体制が整備され、仕様の標準化が進展し、製造を海外に依頼することが容易になった反面、「ものづくり」につきものである不具合が発生した場合のリスク管理についての問題に苦慮されるお客様から相談がもちこまれるケースが少なくない。そこで、ここでは、海外メーカーに製造を委託する場合に、現地の製造現場の品質管理で留意していただきたい項目について、個別工程ごとに述べていきたいと思う。   材料~銅張積層板 銅張積層板のメーカーは重視されるべき項目のひとつである。昨今では、コストメリットを重視した海外製の銅張積層板が採用される場合も少なくないが、この場合は、MSDS(製品データシート)の提示を求め、採用に関するリスクを管理しておくことを推奨している。 日本メーカーの製品であれば採用に問題はないが、写真1は、平積みされた銅張積層板の在庫である。材料の先入れ先出しの管理体制が構築されているかも見極めることが重要で、管理が行き届いているか確認したうえで製造されるか確認しておくことが必要である。   設計 プリント配線板の設計にあたり、データの管理体制には留意する。設計作業を丸投げすると、不具合が発生した場合の問題点の抽出、絞り込み、対策立案と製造へのフィードバックに支障が生じる。設計作業には開始時点から参画し、回路図、ネットリスト、部品表、ガーバデータ、製造仕様書を一括して管理する体制を構築することが重要である。一括管理が難しい場合でも回路図、部品表とガーバデータは手許に保存することを推奨する。   内層工程 多層板の製造を委託する場合、メーカーによっては多層板の内層工程を外注対応する場合が少なくない。 内層工程を内製対応しているか、外注対応の場合、工程管理や回路の品質管理体制は構築されているか、さらに積層作業は標準化されているか、QC工程図をもとに確認していただきたい。プリント配線板の品質管理についてエーエムテクノワークス(株) / 赤塚 正志234写真1 平積みされた銅張積層板(海外企業での保管例)