ブックタイトル実装技術2月号2016年特別編集版
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実装技術2月号2016年特別編集版
20検査技術 1 はじめに ~JTAGテストとは~ Joint Test Action Group(JTAG)が提唱したJTAGテスト(バウンダリスキャンテスト技術)は高密度実装技術の進歩にともない、プロービングが不可能になる時代の到来に対処する基板実装検査技術として1990 年に国際標準規格IEEE std. 1149.1として承認された技術である。規格が進化すると共に、オランダ JTAG Technologies社のJTAGテストシステム JTAG ProVisionも大きく進化している。 当社では、1993 年よりJTAGテストの国内普及と技術サポートをはじめ、今では多くの企業でJTAGテストが採用されるようになった。今回は、当社主催の「JTAGフォーラム2015」で発表したJTAGテストの最新情報とアズビル太信(株)のJTAGテスト導入事例を紹介する。 実装基板検査の課題 JTAGフォーラム2015において、「基板検査でお困りのことはありますか?」とアンケートを集めたところ、「BGAパッケージの検査ができない」「故障解析に時間がかかる」「基板が高密度のため検査ができない」など、多くの企業が抱えるBGAパッケージ搭載基板の検査の課題が見えてきた(図1)。 JTAGテストのリーディングカンパニーであるJTAGTechnologies社の発表では、従来のテスト手法は密度が低い基板においてはプローブピンでテストできるため有効なテストであった。しかし、BGA部品が増え、基板の密度が上がるとプローブピンではテストができないため、テストカバレッジが減少してくる。JTAGテストは、JTAGテスト規格ができる前の部品は検査ができないため、基板の密度が低い基板ではテストカバレッジが低い。しかし、基板の密度が上がり、BGAパッケージの部品はJTAGテストに対応している割合が増えるため、テストカバレッジが増えてくる。 検査対象の基板には、高密度の部品と密度の低い部品が混JTAGテストによる基板検査の明るい未来アンドールシステムサポート(株) / 谷口 正純アズビル太信(株) / 仲谷 正智2図1 JTAGフォーラム2015 アンケート結果図2 従来のテストとJTAGテストの結合図3 フィクスチャ用 JTAGコントローラ