ブックタイトル実装技術4月号2015年特別編集版

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概要

実装技術4月号2015年特別編集版

441. はじめに 京都実装技術研究会(事務局:京都府中小企業技術センター)では、昨年7月の例会でリフロー炉を用いてはんだ付けの実験を行った。これを機に、同研究会でリフロー炉をアントム(株)様より借用しており、すでに複数の企業様が基礎実験や実装改善などに使用されている。 今回はその一部を報告するとともに、同研究会でも検討している生産効率および設備コストの改善が見込める耐熱性の低い(耐熱性100℃以下)ディスクリート部品と表面実装部品の一括リフロー化の可能性について、まだ活動の途中ではあるが報告する。2. リフロー炉の特性実験 生産現場からみたリフロー炉を用いたはんだ付け品質の作り込みは、基板全体で熱容量の大きい部分と小さい部分、およびぬれにくい部品などのはんだ付け仕上り状態とフラックス特性のバランスの最適化であり、その結果がリフロー温度プロファイルとなる。はんだ付け品質の作り込みには、リフロー炉の設定変更によってどのように温度プロファイルが変化するかを知っておくことはとても重要であると考え、リフロー炉の特性実験を行った。 リフロー炉の主な設定は、熱風のファン回転数とヒータ温度およびコンベアスピード(CV)がある。今回はUNI-6116H(熱風併用遠赤外線加熱方式)で、この3つの設定を変更して基板の温度測定を行い、その結果からはんだ付けとしての最適な条件について考察する。 測定に使用した基板は、厚さ1.6mm 6 層基板、大きさ120mm×70mmで、部品は未実装、銅箔パッドに直接熱電対を貼り付けたものを使用した。1.ファン回転数 ファン回転数を変更した時のリフロー炉の設定を表1に示す。 ファン回転数を20?40Hzまで5Hz 刻みで変更して、基板の温度を測定した。20Hz、30Hz、40Hz の温度プロファ京都実装技術研究会 / 松原 茂樹リフロー炉を用いた実験報告表1 リフロー炉の設定表2 リフロー炉の設定図1 ファン回転数を変更した場合の温度プロファイル