ブックタイトル実装技術3月号2015年特別編集版

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概要

実装技術3月号2015年特別編集版

14電子機器の進展を支えるプリント配線板技術123   はじめに 近年、スマートフォンをはじめとするデジタル電子機器の小型化、軽薄化、高機能化の進展は著しい。これらの小型電子機器を支える高密度配線技術として、プリント配線板は薄型のリジッドプリント基板やFPC(フレキシブルプリント配線板)が多く使用されている。 今後、電子機器はスマートフォンからウエアラブル機器のように、さらなる小型化、軽薄化が求められており、配線材料には、より軽薄性と柔軟性の要求が高まってくると考えられる。このような要求に対して、従来よりも薄く柔らかい多層FPC『極薄柔軟多層FPC』の開発を行った。   FPCについて FPCは、軽薄で柔軟性のあるプラスチックフィルムを基材として、フィルム上に導体層を形成したプリント配線板である。この構造により、軽薄性と柔軟性を実現している。そして、薄さと柔らかさを生かし、配線部を折り曲げることによる3次元的な立体配線が可能なため、FPCは、電子機器の実装スペースが狭い筐体内で効率的な配線が行える配線材として使用されている。また、高機能化の著しい小型電子機器やモバイル機器においては、基板内の信号線数の増大に対応するため、軽薄性や柔軟性に加え、高密度配線化した多層FPCが多く使用されている。   多層FPCについて 多層FPCは複数枚のFPCを貼り合わせることで、多層化を実現している。多層FPCの代表的な製造工法を記述する。大まかには、複数枚の片面FPCまたは両面FPCを貼り合わせることで、複数の導体構造をもつ。FPC同士の貼り極薄柔軟多層FPC沖電線フレキシブルサーキット(株) / 石井 正義