ブックタイトル実装技術2月号2015年特別編集版

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概要

実装技術2月号2015年特別編集版

これあれ塾前田真一の最新実装技術連 載第47回 内部ディスプレイ接続規格1. 装置内ビデオ信号接続 カメラの電子ビューファインダーやスマホ、タブレット、ノートPCなど、装置内に液晶ディスプレイを持っている機器は多くあります。 機器内のビデオ信号には大きく分けて、2種類の伝送経路があります。それは、ビデオ処理LSIからビデオパネルへの伝送路とパネル内の伝送路です(図1)。2. 画像処理LSIと  ディスプレイの接続 電子機器と外部ディスプレイ装置はお互いにどのメーカーが作ったものを接続するかは、ユーザーの選択です。このため、接続には標準的な規格を決め、お互いを接続接続するとき、問題なく接続できるようにする必要があります。 それに対して、同一機器内の液晶ディスプレイと画像処理LIS の接続では、セットメーカーが独自におのおの最適と思われる設計をします。このような内部接続では、特に標準化にこだわらず、独自の設計をしても良いように思えます。 しかし、内部のデータ転送でも幾つかの標準的なシリアル・データ規格があります(図2)。 現在では、分業化が進み、部品メーカーとセットメーカーの分業は当然のこととなっています。このため、液晶パネルのメーカーと機器のメーカーが異なります。機器メーカーはスマホなど大量に製造する場合や、モデル・チェンジで新製品に切り替える場合など、購入する液晶メーカーを複数にしたり、変更したりする場合があります。 液晶メーカーは新規にセットメーカーに営業するとき、その都度インタフェースの仕様が異なっていると効率的ではありません。また、多くの個別インターフイスを開発したり、インタフェースを変えた多品種を製造することは効率的ではありません。また、セットメーカーにしても画像処理ICはIC ベンダから購入したり、自分でASICを設計する場合でも、インタフェースなどの回路は、すでに設計されているIPを購入する方が効率的です。独自の設計をしてコストの高い回路を使うより、大量に流通している低価格の汎用品を使う方が開発期間が短縮でき、コストも安くなります(図3)。 このように液晶メーカーにとっても、セットメーカーにとっても接続仕様が標準化されていることには大きなメリットがあります。外部のディスプレイ装置を接続する装置間接続と、同一機器内の液晶ディスプレイを接続する内部接続では、必要な要件が異なります。 外部のディスプレイ装置と携帯機器の接続する場合には接続ケーブルはある程度の長さが必要です。このためには信号の電流を大きくして長い距離の信号伝送ができるようにします。携帯機器のバッテリは容量が小さいのですが、据え置きディスプレイ装置から電源供給を受けることによって、画像伝送と充電を同時に行える電源供給も必要となります。また、コネクタの形状の標準化が必要です。 それに対して機器内接続の場合、外部からの図3 標準化のメリット。独自インタフェースの場合、図2 画像LSIとディスプレイ接続 すべてを独自に設計、製造する必要がある図1 基板内伝送と装置間伝送52