ブックタイトル実装技術10月号2014年特別編集版
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実装技術10月号2014年特別編集版
21フリップチップタイプLEDデバイスの構造と実装技術電子部品3いことが、照明用LED実装技術の発展と実装ビジネス全体を難しくしている。また、接続を主体とする技術だけでなく、熱による輝度劣化や取り出す光の特性を4 ~5 万時間といった長期の信頼性として、きちんと把握することが、実装技術者にとっては難しいところである。 フリップチップタイプLEDデバイス これまで生産されてきた、フリップチップタイプLEDデバイスの実装構造を紹介する(写真1)。1. 2006年頃の初期2世代目フリップチップタイプ ( 写真1-①、写真2) 2001 年頃からLEDフリップチップ実装が採用されたが、2006年頃に電極構造が上面金属配線から16個のビアタイプに変更され、発光面積が増大した初期第2 世代が、写真2 である。 ①レーザダイシングされた6 角形の受動素子内蔵シリコンインタポーザ上へ、約1mm角のLEDダイの上に打たれた25個のAuスタッドバンプにより、150℃以下の温度で短時間にAu-Au超音波フリップ接続(GGi)実装され、コストはやや高いが、それ以前のものに比べ、明るくなっている。②シリコンインタポーザとリードフレーム間は金線でワイヤボンド接続し、ワイヤボンド剥がれ対策として、2ndボンド上に再度、ワイヤボンドを行う、セキュリティボンドが使われている。③プラスチックレンズキャップを用い、シリコーン樹脂で充填。発光部の上にあるサファイア基板は残されたままになっている。コストや総合的なパフォーマンスの点からも、2009年頃に、この方式はなくなっている。(図1- ①タイプに相当)2. サファイアなしフリップチップタイプ ( 写真1-②、写真3、写真4、写真5) ①アルミナ系セラミックサブストレート配線上の正負極に各18個、計36個のスタッドバンプを形成し、② LEDダイをGGi超音波フリップチップ接続し、③フィラー入りアンダーフィルで固定した後、④サファイア層をリフトオフ除去、⑤光取り出し向上のため、ダイ上面に凹凸を設け、⑥蛍光体膜を形成してから、⑦シリコーン樹脂コンプレッションモールド後、⑧個片分割を行う(図1- ④タイプ)。保護回路ダイオードも、Auスタッドバンプ4個を使って、同一セラミック基板上にフリップチップ実装されている(2010 年頃)。 写真3- ①は、このデバイスが3個、おのおののシリコーンレンズ中心を近づけ、点光源のように基板に搭載されたものである。写真3- ②は、シリコーン封止樹脂と蛍光体除去後のものであり、16個のビアをもつThin Filmフリップチップと呼ばれる薄いLED発光層が確認できる。このデバイスが7個SMT実装された中国製の電球が写真4である。Grand Joint Technology Ltd.写真4 フリップチップタイプ写真3 サファイア除去されたフリップチップデバイスLEDデバイス搭載の中国製LED電球写真2 初期2 世代目フリップチップ① ② シリコーン樹脂除去後