ブックタイトル実装技術9月号2014年特別編集版
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実装技術9月号2014年特別編集版
24部品搭載技術 1 市場背景 近年、スマートフォン、タブレット型端末、携帯電話などの「超大量生産」ボリュームの製品において、一部の最大手メーカーの大ヒット商品が長期にわたって大量に生産される傾向が続く一方、中国などの複数のローカルメーカーの台頭により、製品の多様化・低コスト化と共に製品サイクルの短期化も大きな流れとなってきている。 特に後者のような製品群の電子部品実装工程では、単一製品を長期にわたって大量生産し続けるよりも、同一生産ラインで多種少量生産から量産まで効率良く対応できる柔軟性がいままで以上に求められている。 また、小~中量ロットでの頻繁な機種切り替えによる「変種変量生産」を行ってきた自動車車載分野では、今後、EV(電気自動車)、HEV(ハイブリッド車)への移行、安全性追及の要求の高まりによる、ステレオカメラシステムやミリ波レーダなどの衝突回避システムの標準搭載の拡大、通信システムへのリンク、自動操縦システムの開発など、急速な電子化が進むと予想されている。このため、車載実装における要求は、従来の小~中量ロットでの頻繁な機種切替えによる「変種変量生産」への適用だけでなく、実装規模拡大にあわせた量的能力への要求も高まっている。 実装現場における電子部品の極小化や多様化、量的能力への要求が進むにつれて、こうした広範囲な部品への対応と生産性との両立を図るため、小型部品のみを高速搭載するヘッドや、大型異形部品の搭載に特化したヘッドなど、数種類のヘッドを搭載部品の特性や生産数量に合せて交換するのが近年の実装機の傾向となっていた。 ところが、このヘッド交換方式にはいくつかの課題が認識されている。それは、ヘッド交換時の生産停止ロスや、交換用予備ヘッドを購入し休眠させておく投資ロスに加え、実装基板に1 点でも大型部品があった場合、小型部品の高速搭載ができない低速汎用ヘッドに交換が必要となり、結果スループットが低下したり、ラインバランスが取れず非効率ロスが発生することである。 こうした課題を解決するものとして、当社は1種類のヘッ高効率モジュラ『Z:LEX(ジーレックス) YSM20』写真1 高効率モジュラ『Z:LEX YSM20』ヤマハ発動機(株) / 大川 直尚