ブックタイトル実装技術6月号2014年特別編集版
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実装技術6月号2014年特別編集版
41ためコンベア速度、搬送角度、基板反りを適正に調整することが必要となるが、これといった対策はなく各製品で製造条件を細かく設定して生産しているのが実情であろう。 はんだこてによる手はんだ付けの熱不足では「ぬれ不良」以外にも、はんだ付け時間が長くなることで「レジスト、部品の焼損、剥がれ」など 重大な問題を引き起こすことがある。熱量不足を感じたら速やかに適切な「はんだこて」と「こて先」に変更しなければならない。特にこて先の選定は重要で、母材との接触面積を広げ、短時間で接合できる種類を選択することが重要となる1)。 同様に見えるパッドでもグランドへの引き出しなど接続先の影響により、同一条件ではんだ付けできない場合もあり注意を要する。また、こて先温度の始業前確認には気をつけたい。センサ部とこて先の接触が不十分であったり、温度が上昇する前に測定を止める例は多く、不要な不具合を招く事がある(図5)。正確なこて先温度の測定を徹底させることは重要である2)。2. 母材(基板パッド、部品電極)(1)基板パッド 基板パッドの表面処理は、水溶性プリフラックスを施したCu、無電界Ni/Auめっき、はんだレベラが、よく知られている。水溶性プリフラックスはOSP(OrganicSolderbility Preservative)とも呼ばれており、以後OSP基板と記す。現在、このなかでもコストと安定性にすぐれるOSP 基板が主に使用されている。表1 に各処理の特徴を記す。本誌2013 年4 月号に、『基板要因によるぬれ不図4 はんだ上がり不足良と対策』と題して、各表面処理方法について記しているの500μm図5 こて先温度の測定不具合 (石川金属技術資料より抜粋)位置ずれこて温度未上昇中断正しい位置にこてをあてないため、測定部分の温度が低い電源を入れた後、こて先温度の上昇前に温度を測定する測定部分の温度が上がる途中でこて先を離す表1 パッド表面処理