ブックタイトル実装技術5月号2014年特別編集版
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実装技術5月号2014年特別編集版
Open Forumはオープンな会員制となっていて、会社、個人で年会費を払えば会員となることができます。 IBIS Open Forumでは3週間ごとに電話会議を開催しています。この電話会議には会員以外でも参加できます。IBIS Modelの問題点があったり、新しい機能が必要と思われる場合には、IBIS Summitや電話会議で新機能の提案をします。そして、これらのやり取りはBIRD(Buffer Issue Resolution Documents)と呼ばれる文書となります。このBIRDsは、規格と同じで、IBIS Open Forumのホームページ(http://www.vhdl.org/ibis/birds/)で見ることができます(図2)。 また、電話会議ではこの提案の妥当性や、機能の修正などについても議論され、BIRDはそのつど、修正されていきます。そして最終的には、BIRDをIBIS の機能として採用するか否かは会費を払っているForum のメンバーの投票によって決められます。 IBIS Version 6 の規格書では、おのおののVirsionでどのBIRDsが規格に取り入れられたかの説明が書かれています(図3)。 アメリカでのIBIS Summitは直接、多くの関係者が顔を合わせて新機能の提案や、議論を交わす場として重要な場となっています。このため、発表も、機能提案の発表があったり、3 時からのOpen DiscussionやConcluding Itemsなどのプログラムが取ってあったりします。つまり、このDesignConのIBIS Summitを見れば、IBIS Model の近い将来が見えてくるのです。3. IBIS規格の変遷 ここで、IBIS Model の変遷を見てみましょう。表2に、IBIS Model のバージョンの歴史を示します。最近ではIBIS AMIという新しい機能追加が大きなテーマとなっています。特にバージョン5.0から5.1 へのバージョンアップはマイナー・バージョンアップにもかかわらず、4 年という最長の時間がかかっています。これはバージョン5.0で新規に追加したIBIS AMI の機能を評価し、検証するのに非常に大きな手間と時間が必要だったということです。結果として、バージョン5.1ではIBIS AMI 機能のマイナーな手直しが行われました。それに対して、メジャー・バージョンアップであるIBIS 6.0は5.1リリース後、わずか1 年でリリースされています。4. 発表の紹介 今回のIBIS Summit では、まずはじめにIBIS Open Forum のチェアマンであるインテルのMichael Mirmak 氏から、IBISOpen Forum の活動報告と今後の予定が発表されました。この報告は、世界中、どのサミットでも、必ず、最初のプログラムで、その時々に応じた内容で発表されるものです。 そしてこの中では、「今後は半年に一度程度で、マイナーか、メジャーかのバージョンアップをしていきたい」との発表がありました。それに対しては、他の方から、「バージョンアップが早すぎるとモデルもシミュレータも対応が間に合わず、混乱が生じるので、バージョンアップをもっとゆっくりしてくれないか」との意見も出ました。 次の発表はCadence 社のKen Willis 氏の発表で、IBISのパッケージ・モデルの改善の必要性を求めるものでした。1993 年に、前田真一の最新実装技術 あれこれ塾49図3 IBIS Version 6 Specification 表2 IBIS 規格バージョン履歴図2 BIRD List(IBIS Home Page- http://www.vhdl.org/ibis/birds/)