ブックタイトル実装技術2月号2014年特別編集版
- ページ
- 21/34
このページは 実装技術2月号2014年特別編集版 の電子ブックに掲載されている21ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
このページは 実装技術2月号2014年特別編集版 の電子ブックに掲載されている21ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
実装技術2月号2014年特別編集版
19デジタルカメラによる高倍率、高精細画像撮影システム検査技術(株)オプトハイテック・早稲田大学7サカメラは、口径の大きなFマウントカメラが用いられるが、Cマウント用のUSA製カメラも販売されており、軽量小型化なシステムが構築される。 図14 は当社製レンズ『OPT-LLW100』をCマウント設置した例で、観察用のサンプルを回転させ円周上表面の傷などを検査することを目的とした。この時、『LLW-100』レンズでは、円筒回転中心の偏心による焦点の位置のずれ問題を解決できたが、通常の市販レンズを使用した実験では、倍率不足と深度の点で満足のいく結果が得られなかった。 図の右は、『OPT-HI』レンズを用いφ 70mmの缶の凹みを、距離65cm離して撮影したものである。MTFの計算では、深度は± 15cmに達し、レンズ実倍率は0.04 ~ 0.07と倍率が低いため、解像度は150 μ m前後である。缶の外径φ 70あるが、最上面から底面まで文字が同時に認識可能で、図の湾曲面に書かれた文字が直線配列で認識可能である。解像度が必要な場合は、距離を近づけるか、倍率の高いレンズに変えれば容易に目的は達せられる。 おわりに 以前、某メーカーの開発部門に、レンズ売り込み目的で訪ねた時、技術を防衛する意味もあり、あらかじめ、営業担当者のみでの対応を約束して席に望んだのであるが、レンズ設計者が多勢で出席してきて、大いに失望したことがある。 かねてより、技術を模倣されることはあり、今後も覚悟しているつもりであるが、しかし模倣する側は、ご自身たちのプライドと開発精神、知力をどうされたのかと問いたくなった。日本の将来の技術はどうなるのかと懸念するものである。 とはいえ、これからの若者のものづくりの意欲、熱意はすばらしいものである。また小、中学生以下の学生でも、自然科学に対し驚きの目で観察していますのは頼もしい。若いころから独創的なアイデアを培い、技術の進歩に貢献することが、重要であると思えている。<参考文献>1)Simple Method for making a hyperboloid lens, Applied Optics 10(1980)2)A Hyperboloid Single Lens Focusing on a SphericalImage Surface up to Very High Angles of Incidence,Optical Review Vol.3, No.5(1996)3653)「非球面レンズを用いた応用技術」、O puls E、2004 年9月号、 新技術コミュニケーションズ出版4)「非球面レンズを用いた高精度画像観察」、画像ラボ、Vol.14、 No.3(2003)、日本工業出版5)「高性能非球面レンズを用いた高精度画像観察」、検査技術、 Vol.8、No.6(2003)、日本工業出版