ブックタイトル実装技術1月号2014年特別編集版
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実装技術1月号2014年特別編集版
69ため、銅線の外側にすずメッキを施しています(図19)。金めっきの下処理に使われるニッケルと異なり、すずは非磁性体で表皮深さは銅よりも大きくなっています。導電率は銅よりも低めですが、すずによる銅の表面処理の影響はニッケルめっきに比べ大幅に小さく、ほぼ無視できる程度です。 ケーブルの誘電損失はケーブルの外周を囲む被覆材の誘電率や誘電正接で決まります。抵抗損失については、表皮深さはすずめっきの影響は大きくなく、導体の太さが影響します。太い導体を使用したケーブルでは、表皮効果の影響が大きくなりますが、細いケーブルでは影響が小さくなります(図20)。細いケーブルを縒り合わせた縒り線ケーブルでは、おのおののケーブルが持つ直流抵抗成分が並列接続されるので、表皮効果による損失は小さくなります(図21)。■マエダ シンイチKEI Systems。日米で、高速システムの開発/ 解析コンサルティングを手がける。前田真一の最新実装技術 あれこれ塾図19 単線すずめっき線図20 太い線と細い線の違い図18 縒り線ケーブル図21 縒り線の効果図17 基板とFFC の損失