ブックタイトル実装技術10月号2013年特別編集版
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実装技術10月号2013年特別編集版
24照明用LEDデバイスの構造と実装技術電子部品技術Grand Joint Technology Ltd. 4 照明用LED電球に使われている ユニークなLEDモジュール1. 日本で白熱電球を2010 年まで作り続けたメーカーの810ルーメン、8.7Wの当時最強の日本製LED電球に採用された、マルチダイCOBタイプLEDデバイス(写真10) Agめっきされたアルミベース基板に、126個ものLEDダイがワイヤボンド技術を駆使して実装(14直列×9並列LEDダイ接続)。LEDダイを14直列接続するために、スタッドバンプを利用した、LEDダイtoダイ・ワイヤボンド技術を使っている。LEDをマウントするダイフロアエリアは、リフレクタも兼ねたAgめっき全面ベタパッドになっている。Agめっきは、硫化物による変色も受けやすいが、比較的広い波長範囲での反射率が良好な表面処理である。ワイヤボンド性向上とCu拡散による変色防止も兼ねてAgめっきの下にはNiめっきが施されている。白色ダム枠の中には、蛍光体が分散されたシリコーン樹脂が充填されている。広いCOB樹脂領域が電気接続端子に近く、アルミベース基板へのはんだ付けの熱などのこともあり、コネクタを使って電源が接続されている。写真11に示すのは、小型電球用3.4WのCOBで、13直列×3並列LEDダイ接続したものである。COBタイプは、最近、中国・台湾・韓国でも増えている。2.LED 電球の本体に、放熱フィンがない570ルーメン、6.9W、日本製のLED 電球用COB デバイス(8 直列× 4 並列×3ユニット=96ダイ)(写真12) アルミナ系セラミック基板にマルチチップCOB ワイヤボンドを行い、日本の誇るコンプレッションモールド技術により均一で安定した形状にシリコーン封止されている。割れやすいセラミック基板を直接ねじで固定することができないため、メタルホルダを使って、基板の周囲を押えている。配線の表面処理は金めっきになっており、ばね接点コンタクトを使って電源回路と基板を点接続している。セラミック基板と放熱体の間には、熱伝導性のグリースなどは使われていない(低分子シリコーンによる接点障害対策と推定)。このLED ダイにはサファイア基板の表面がエッチングされ、凹凸パターニングにより、光の取り出し効率を上げるPSS(Patterned SapphireSubstrate)が使われている。写真10 2010 年 もっとも明るい日本製LED 電球写真11 E17 小型LED 電球用COB(株)島津製作所 製 マイクロフォーカスX線CT システム『inspeXio SMX-225CT』にて撮影