ブックタイトル実装技術10月号2013年特別編集版
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実装技術10月号2013年特別編集版
182.実験による検証(1)単体の測定 測定系は図4 に示すようになっている。発熱体上部に水冷式のヒートシンクを取り付け、内部を冷却水が通過する。このとき水温がTw からT2 に上昇し、これを熱電対で測定する。水冷式ヒートシンクを出た後に流量計で流量Vmを測定する。その後は貯水タンクに入り、熱容量が十分に大きいため水温は一定(Tw)になっている。発熱体上部に取り付ける水冷式ヒートシンクを図5 に示す。すべて銅で製作しており熱抵抗は非常に小さい。出口の水温が均一になるように出口にメッシュを入れてある。また、内部での熱交換が効率的に行われるように中央部をブロックにして、端にはスリットが入れてある(図6)。測定の精度を検証するために今回は発熱体に抵抗を使用し、開発した測定方法とは別に電圧と電流の測定を行ってこれと比較した。そして、図7 に示すように、より厳しい条件になるように熱抵抗が低い銅ベタの基板に発熱体を実装して測定を行った。□電子部品発熱量測定システム『PM-100』 ~①測定原理について~電子部品技術(株)SiM2420mm のセラミックヒータを30.0W で発熱させ、流量を10 ~ 70ml/min の範囲で変化させて温度差を測定した。 その結果、前述した補正計算を行ったところ、29.3W となり、誤差2.3%と良い精度で発熱量を求めることができた。補正を行わなかった場合、10ml/minのときは24.1Wとなり、20%ほどの誤差が生じており、補正計算の効果は大きいといえる。(2)周囲の影響 次に周囲の発熱体の影響を調べた。今回は測定対象の発熱体(31.0W)の隣に14.9Wの発熱体を置き、プリント配線板を介して受熱するようにして測定した。同様に補正を行ったところ、33.0W となり6.5%の過大評価になった。その他に発熱量などの条件を変えた測定を行ったが、誤差はこれ以下であった。 実験で用いた水冷式システムは全体として大がかりな装置になっており、電子部品への取り付けなど実用的な面では課題が残る。また、発熱量が少ない部品(たとえば10W図5 水冷式ヒートシンク図6 内部構造図4 測定系