ブックタイトル実装技術9月号2013年特別編集版

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概要

実装技術9月号2013年特別編集版

37 大型部品などが数多く搭載され、リフローに時間を要する製品は、リフロー装置(N2の導入、VPSの使用)や耐熱性を向上させたソルダペーストの利用を考える必要もあろう。2.ボイド ボイド発生原因については、本誌2011 年7 月号に詳しく記しているので、ここでは割愛する。代表的な発生原因を以下に示す。 ①はんだペーストの構成1) ②はんだぬれ性2) ③印刷、リフロー条件 ④水分、フラックス成分のガス化3) ⑤BGAボールに存在していたボイド 図5に、ソルダペースト溶融時の外観と断面写真を示す。印刷されたはんだ粒は、溶融に伴い近傍の粒と融合し、その程度により広さの異なるボイド領域(フラックスは充填)が形成される。フラックスが無事にはんだ外に排出されればボイドはなくなるが、残存しボイドとなる場合もある。これは、ソルダペーストを使用した場合、必ず経由する工程なので、上記の『①はんだペーストの構成』に起因するボイドとした。なお、本報では空隙部もフラックス充填部もボイドと表記している。 また、金属表面の酸化膜を除き、はんだ付けするためには、水が発生する以下の反応は必須となり、上記④の水発生の抑制は困難である。 ?母材+フラックス成分→フラックスとの反応物+水  【CuO+2RCOOH → Cu(RCOO)2+H2O】 はんだぬれ性の改善等は対策可能だろうが、上記2項については構造的な問題で対策は難しい。特に大面積の電極が搭載された場合には、電極でフラックスやガスの逃げ場がなくなり、ボイドは増加することになろう。 では、ボイド対策はまったくないのだろうか?われわれはリフロー条件を考えることによって、ある程度少ない状態で安定させることは可能であろう、と考えている。3.リフロー条件 『J I S C 61191-6 BGA 及びLGA のはんだ接合部のボイド評価基準及び測定方法』では、BGAはんだ付け部で< 10%、LGA で< 20%を推奨ボイド占有率としている。また、IPC 7095B ではファインピッチBGAの最大ボイ図4 プリヒートの不適による未溶融図5 ソルダペースト溶融時の外観と断面