ブックタイトル実装技術9月号2013年特別編集版

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概要

実装技術9月号2013年特別編集版

17モジュール型高速多機能装着機『NXTⅢ』部品搭載技術23   次世代実装機への課題 ~『NXTⅢ』   の開発 当社は、昨今のユーザニーズを踏まえ、以下のような課題を持って、同製品の開発にあたった。 ?次世代実装部品への対応 ?さらなるスキルレスによるオペレーションの実現 ?小型・中型部品の実装スループットの向上 これらの課題を克服すべく、当社は、次章以降にあげるような技術を完成させ、同製品を完成させた。   さらなる高速・高精度部品搭載を実   現した『NXTⅢ』1.新サーボ制御・新設計高剛性フレームの採用 実装機の生産能力を高めるためには、実装ロボットをいかにすばやく目的位置に移動し、停止させるかが重要な要素である。 当社では、『NXT』シリーズで培ったフレーム構造をさらに洗練し、より剛性を向上させた新スライドを設計・採用した。また、新型リニアモータをY軸に採用し、新サーボ制御システムにより、位置決め時間を短縮・停止精度を向上させることに成功した。移動距離の長いY 軸動作時間を短縮させることは、スループットの向上に大きく貢献するだけでなく、搭載精度の向上にもつながる。そこで、後述する新開発『H24』ヘッドを使用すれば、次世代先端部品である極小部品『03015』であっても、高スループットを実現しつつも、安定した部品吸着・部品搭載が可能である。2.フライングビジョンカメラの採用 『NXTⅢ』の開発に併せて、当社では、新型カメラシステムを開発した。新開発『フライングビジョンカメラ』(図2)は、高輝度LED光源を採用し、従来のような『カメラ上での実装ヘッドのいったん停止』を必要とせず、固定カメラ上を実装ヘッドが通過するだけで、搭載部品の画像処理が可能である。これにより、ロボット動作サイクルを短縮することができ、さらなる高スループット化を実現する。 また、一部の既存ヘッドにおいても、ヘッドそのものに手を加えることなく、『NXT Ⅱ』よりも最大約10%のスループットを向上させることができ、中型部品や異型部品のスループットも向上させることができる。 さらに、新型カメラでは、撮像素子の高画素化・レンズの高分解能化を実現し、03015部品であっても、画像処理が可能。極小部品から大型部品まで、広範囲に渡り対応することができる。3.新型超高速ヘッドの開発 当社では、『NXT』シリーズの開発当初から、独自のヘッド設計を行ってきた。ツールレスで段取り替えレベルの交換が可能なヘッドは、小型・軽量を最重要課題とし、極小部品であっても最速でOne-by-One で安定した高精度部品吸着・部品搭載を実現する、インデックス構造を採用している。 また当社は『NXTⅢ』の開発に合わせ、吸着ノズルを24本搭載した新型超高速ヘッド『H24』(図3)を開発した。このヘッドを『NXT Ⅲ』に搭載すれば、最速35,000cph を実現し、『NXT Ⅱ 』に比べ約35 %のスループットを向上させることができる。 また、先述した『NXTⅢ』の高剛性の装置構造・独自のサーボコントロール技術・部品画像認識技術富士機械製造(株)図2 フライングビジョンカメラ図3 H24ヘッド