ブックタイトル実装技術7月号2013年特別編集版
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実装技術7月号2013年特別編集版
34○実験確認 基板上部の任意のポイントにセンサを付け、基板下部を耐熱テープで覆い、フロー時の温度を測定する。その後、耐熱テープを1枚ずつはがし、再度、温度測定を行いう。これを繰り返し、基板が直接はんだと接触する面積の変化と温度の変化を確認することによって、設計の影響を知ることができる(図5)。 噴流槽の1次・2次噴流の構成はフラックスから見た場合は不合理なシステムで、1次噴流でフラックスの大半を消費し、かつ、はんだの熱で流し去り、その後、一度冷却されたはんだを2 次噴流で再度溶融させながら、残ったフラックスでブリッジなどのフィレットの調整を行っているが、本来、1次噴流はチップ部品の搭載で発生した赤目(未はんだ)対策として用いられているものである。 特に問題となるチップがなければ、1次噴流(または2次噴流)は使用する必要はない。 チップ部品に関しては、基本的には設計で対処するべきものである(図6)。3.装置 フラックスから見た場合は、特に問題がなければ1 次槽または2 次槽のみで実装する方が合理的である。しかし、その場合は熱不足気味になるので、対策が必要になる。 装置面の検討では、プリヒートについてはアルコールを気化させる程度でよいので、遠赤外線ヒータで基板(樹脂)のみをあたため、フラックスを劣化させないようにフラックス塗布面にはエアでアルコールを気化させる程度の風を送る。 はんだ槽上部には、必要があれば、内層での熱移動や基板上面からの放熱を抑え、かつはんだが酸化しないように、遠赤外線ヒータ(面ヒータ)を用い、基板自体の熱量を補う。(註:アルコール(溶剤)の気化は、基板を酸化させてフラックスを劣化させる熱風よりも、穏やかな温風量のコントロールで行うほうが効果がある)。4.はんだの浸漬 通常の噴流槽で対応するには、はんだをホール上部まで上げ、ランドからの放熱による熱不足を補うようにする。特に、パターンのあるホールでは1次噴流で確実にぬれあげる必要がある。1 次噴流で上がらないものは、2 次噴流で補正するのは難しくなる(図7)。 特に、チップ部品が多くない、または設計的に問題がないという場合は、2次噴流のみを用いて、基板の搬送は水平の方が理に適っている。はんだが基板上部に被らないよう、図6図5熱移動はんだ1次槽離脱後に、一度冷却されたはんだが2次槽で再度溶融される。フラックスも、1 次槽で大半が効力を失うホール上面は183℃を超えているので、鉛はんだの場合は十分溶融している基板上面は180℃前後でスルーホール上面までぬれ上げるためには、はんだの融点以上にする必要がある。ホール上部まではんだ槽に浸漬させることで対応できるはんだ槽温度250℃