ブックタイトル実装技術7月号2013年特別編集版

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概要

実装技術7月号2013年特別編集版

24エレクトロニクス技術の発展に寄与する、日本実装技術振興協会 高密度実装技術部会 1986 年の設立以来、エレクトロニクス技術の進展に向けた様々な取り組みを行ってきた高密度実装技術部会。  今回は、同部会のこれまでの歩みと現在の活動内容について、会長である嶋田勇三氏にお話を伺った。■実装技術を取り巻く現状 近年のエレクトロニクス関連機器の小型化・高機能化・高性能化への要請は、ますます高まりをみせており、電子機器を小型化し、新しい、すぐれた機能を与えることは、商品の高付加価値化、差異化という意味で企業にとって重要な施策の一つになっています。 このように、機器の小型化を進め、新しい機能を付加するためのスペースを確保するには、実装密度の向上は不可欠の条件です。したがって、高密度実装技術の重要性はますます高まり、関連した研究開発がさかんに行われ、多数のすぐれた成果も発表されています。 実装技術は、基盤となる基礎技術の他に応用的な技術、領域をまたがった広範な技術を含めた総合技術です。よって、定まった論理に沿って、定型的な方法にしたがって進められるものではありません。個別に深く掘り下げた要素技術と極めて現実的な『知恵』の組み合わせによって、互いに矛盾する要求間での整合を図り、成果を生み出すことが多く、これまで学問的・系統的な取り組みが少ない状況でした。 また、高密度実装技術は各社のノウハウの集大成で成り立っているにもかかわらず、情報交換の機会が少なく、その進展を妨げているといえます。 そして、2011 年3 月11日には東日本大震災に見舞われ、大被害を受けた東北地方だけでなく、日本さらには世界の各方面に大きな影響を与えています。大災害の影響は計り知れず、その復興は非常に難しいものであると実感しています。このような状況下、産業を盛りたてていくには、多くの人たちのつながりが重要です。 今後のエレクトロニクス産業の発展、関連機器の高度化に向けて、高密度実装技術の開発に対する有効な情報の収集、交換の場として高密度実装技術部会を活用していただき、我が国及び世界のエレクトロニクス技術の発展に寄与できればと考えています。■高密度実装技術部会とは 高密度実装技術部会は、1986 年に設立され、今年で27 年目を迎えています。設立当時を振り返ると、それまでの『挿入実装技術』から『表面実装技術』という新しい潮流がエレクトロニクス分野に沸き起こってきた時代でした。先行していた北米の技術に追いつき追い越せと、各方面から取り組みが活発に進められ、日本発の新しい技術が次々と産み出されてきたことは、記憶に新しいところです。特に、メインフレームを中心とした実装技術の開発は世界を席巻するに至り、『高密度実装技術は日本にあり』といわれるまでに発展しました。その後、今日に至るまで日本は、実装技術の分野を引っ張っていく存在になっています。 本部会は、その高密度実装技術の黎明期から成長期にかけて、それと同期するかのように回を重ねて発展してきました。初代部会長の松下電子部品(株)(当時)の故・本田辰夫氏から二代目部会長の(株)アトムニクス研究所の畑田賢造氏に引き継がれ、2007 年7 月より私、ナミックス(株)の嶋田勇三が部会写真1 部会長の嶋田勇三氏写真2 講演会の風景