ブックタイトル実装技術6月号2013年特別編集版

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概要

実装技術6月号2013年特別編集版

64 2012年から毎月のように減少し続けてきた日本プリント配線板産業だが、2013年2月になってようやくブレーキがかかった。しかし回復といえるレベルのものではなく、先行きは依然として不透明である。2 月の日本のプリント配線板業界の出荷額は374 億21百万円、出荷数量は100.6万m2で、前月比でそれぞれ6.9%、2.2%の増加である。しかし前年比では出荷額が31.1%、出荷数量が31.8 %の減少であり、依然として大幅なマイナス成長の傾向が続いている。日本のプリント配線板産業は、日本のエレクトロニクス機器メーカーへの依存度が大きいが、その主要機器メーカーの業績が低迷している現状では、早期の市況回復は期待できない。市況の変化は多くの品種に共通しているが、品種によって微妙な違いが認められる。リジッドプリント配線板の稼ぎ頭であるビルドアップ配線板の出荷額は、前月比で13%増えたが、数量では逆に3%の減少となった。主要ユーザーである日本の携帯電話メーカーの業績が低迷している状況では、一時的な調整局面と考えられる。他のリジッドプリント配線板品種は、横ばいか微減状態が続いている。フレキシブル配線板の出荷額は、前月比で22.8%の大幅増となったが、数量では逆に9.7%の減少となった。この傾向は両面・多層回路製品で著しく、主要用途であるスマートフォン、タブレットPC の海外メーカーとの間で何らかの調整が進められている可能性がある。片面回路製品は減少傾向が続いており、前年比で見た出荷数量は80.4%の減少という深刻な状況だ。もうひとつの主要品種であるリジッド系モジュール基板も、2 月の出荷額は前月比で6.5%増となったが、前年比では32.8%の大幅減少であり、世界的な半導体の後退の影響が出ている。その他のモジュール基板は昨年1 年間調整局面が続いていたが、この3 ヶ月でさらなる減少傾向が現れており、最終的な事業整理の段階に入ったものと考えられる。日本プリント配線板生産実績 2013年2月13/0118,00015,00012,0009,0006,0003,000024,00021,00018,00015,00012,0009,0006,0003,000060,00050,00040,00030,00020,00010,000012/1212/1112/1012/0912/0812/0712/0612/0512/0412/0313/0213/0112/1212/1112/1012/0912/0812/0712/0612/0512/0412/0313/0213/0112/1212/1112/1012/0912/0812/0612/0712/0512/0412/0313/02■フレキシブルプリント配線板生産実績■モジュール基板生産実績■リジッドプリント配線板生産実績