ブックタイトル実装技術6月号2013年特別編集版
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実装技術6月号2013年特別編集版
35プリント配線板材料におけるポリイミド樹脂の応用プリント配線板製造の動向を探る(株)ピーアイ技術研究所9図5 耐マイグレーション試験(HHBT:槽内測定)図4 デスミア処理条件とめっき銅ピール強度(めっき銅厚さ:20μm)図3 デスミア処理条件とRa この信頼性を決定するファクタは、大きく分けて加工ファクタと材料ファクタとに分別されるが、高密度実装基板においては、その加工ファクタの割合が相当の割合を占めることになる。 とはいえ、狭ギャップと薄膜での絶縁信頼性では、材料ファクタとして、吸湿特性とイオン性不純物の含有量が律速特性となる。(1)耐マイグレーション特性 JPCA-BU01-2007 ビルドアップ配線板に準拠して、オールポリイミド銅張積層板(18 / 25 / 18)の片面にL/S = 50 /50 μ m のくし型パターンを形成し、片面は全面エッチングを行い、両面にQ-BFX2000G25μ m を積層して試験基板を作製した。 この試験基板を85 ℃、85 % RH、DC = 50V の条件で、耐マイグレーション試験を行なった。結果を図5 に示す。 1000時間後でも良好な絶縁抵抗が維持されており、パターン間のデントライトの発生も見られなかった。 今後の展開 エポキシ- イミドポリマアロイを基本構造に組み込んだ絶縁樹脂フィルムとして、多層FPC用のSAP対応材料であるQ-BF-X2000G を紹介した。この材料は、材料特性的には現在の求められる多(高)機能・薄型プリント配線板に十分対応できる。しかし、現在の求められる多(高)機能・薄型プリント配線板を実現するためには、対応するプロセス技術との適合が不可欠である。このことは、材料メーカー単独では判断できないため、その検討が不可欠である。 エポキシ-イミドポリマアロイを基本構造に組み込んだ絶縁樹脂フィルムとしては、このほかにも低C.T.E、低tanδを特徴とした製品も開発している。今後は、これらの開発品をベースとして、市場要求、ユーザー要求に適合した、コストパフォーマンスにすぐれる製品に仕上げていき、新たな材料の市場展開を図っていきたい。<参 考 文 献>1)鈴木鉄秋,他、半導体パッケージ関連基板材料の技術動 向、電子材料、39、5、2000、pp.98-1022)鈴木鉄秋,他、フレックスリジッド・多層FPC の技術開発 動向、電子技術、45(8)、6、2003、pp.51-563)宮本勲,他、レオロジーの測定とコントロール一問一答 集、技術情報協会、8.20104)鈴木鉄秋,他、セミアディティブ対応フレキシブル基板 用材料、第19 回エレクトロニクスにおけるマイクロ接 合・実装技術シンポジウム論文集、vol 19、(2013)、 pp455-458