実装技術5月号2013年特別編集版

実装技術5月号2013年特別編集版 page 29/38

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47は今年、ISSCC2013 でこのCMOSセンサの技術を発表しましたが、これは、これまでCMOSセンサの周辺に配置していた論理回路部をTSVを使ってCMOSセンサの下に積層した3D 実装ICでした(図5)。 東芝もTSVを使ったCMOS....

47は今年、ISSCC2013 でこのCMOSセンサの技術を発表しましたが、これは、これまでCMOSセンサの周辺に配置していた論理回路部をTSVを使ってCMOSセンサの下に積層した3D 実装ICでした(図5)。 東芝もTSVを使ったCMOSセンサを使ったカメラモジュールを製品化しています(図6)。2.実用化へ向けての TSV環境 実験室や試作レベルの製造と、製品レベルの製造の間には大きな技術的な差があります。 現在、多くの会社がTSV 技術を開発したり、評価したりしています。しかし、この中の多くが、本格的な製品に展開するのに2?3年が必要だとしているのは、この試作から実用への技術展開の時間にあたります。 まず製品化と普及に際して最も重要なことは製造コストです。Xilinx 社でもシステムを巨大な1チップに集積したLSIを製造するよりは小さな複数チップに分割して、TSVを使った2.5次元実装のほうが安くできるという理由で2.5 次元実装を製品化しました。 製造コストには、製造装置への設備投資、製造にかかる時間、歩留まりが大きな要素になります。TSVはLSI の微細化に比べて微細露光やトランジスタの3D 化など莫大な設備投資や技術投資は必要ありません。 しかし、TSVに特化した装置は必要です。このため、東京エレクトロンをはじめ、製造装置会社がTSV 用製造装置を発表しています1)。たとえばTSV の穴あけ装置です。TSVでは高アスペクト比の深い穴をあける必要があります。この穴あけ時間の短縮はそのまま製造時間の短縮で製造コストの低減になります。穴あけ後、穴内部の同通作成、補強シリコンと貼り合わせての研磨、補強シリコンの剥離などTSV作成の独自工程は多くあります(図7)。この各工程での所要時間と歩留まりが製造コストと品質に直接反映されます。 たとえば、保持用のシリコンとTSV 基板の前田真一の最新実装技術 あれこれ塾図6 TSVを使ったイメージセンサカメラモジュールの構造イメージ岩手東芝エレクトロニクス(http://www.toshiba-iwashiba.co.jp/product/cscm.htm#TSVより)図5 ソニー積層センサのTSV(ISSCC2013 発表資料より)図7 TSV 製造フロー例(各社、製造手順、手法はことなる)(従来型モジュール)光学レンズ光学レンズセンサチップ貫通電極(TSV)ガラス半田ボールIRカットフィルタ(CSCM)レンズホルダ基板センサチップワイヤーボンディングIRカットフィルタレンズホルダ