実装技術5月号2013年特別編集版 page 17/38
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27IPA/アルコールの代替品として理想的な対環境性能、費用対効果を実現するプリント基板フラックス洗浄剤環境対応の諸動向ZESTRON ヨーロッパ45より良い洗浄結果を得ることができる。 溶剤とは対照的に、特許取得済....
27IPA/アルコールの代替品として理想的な対環境性能、費用対効果を実現するプリント基板フラックス洗浄剤環境対応の諸動向ZESTRON ヨーロッパ45より良い洗浄結果を得ることができる。 溶剤とは対照的に、特許取得済みのMPC洗浄剤のような水系製品は引火点をもっていない。本製品は、全タイプのフラックスとはんだペースト除去するため、プリント基板、メタルマスク、リフロー炉の高精密洗浄用として特別に開発されている。 水系洗浄剤はまったく引火点をもっていないので、作業者のより高い安全性を提供し、運搬、貯蔵及び取り扱いのための高価な予防措置は必要ない。さらに、本製品群は、環境への影響を著しく最小限に抑え、低VOC になっている。 その特殊な製法のため、MPC洗浄剤は溶剤や界面活性剤ベースの洗浄剤に比べ液寿命とプロセスコストに関して次のような利点がある。 ●活性洗浄成分は洗浄プロセスの途中で選択的に 消耗しない ●フラックス残渣・はんだペーストは、濾過フィル タ(図6)のような簡単な処理プロセスを使用す ることで、洗浄剤から分離することがでる ●溶剤や界面活性剤の洗浄剤と比較して明らかに 長い液寿命を達成するだけでなく、より少ないプ ロセスコストになる 保管、輸送、設備コストが低くなるため、消費量がより少なく、また液寿命がより長く、現代的な洗浄剤は、IPA/アルコールより洗浄部品あたりのコスト削減を達成できる。代替洗浄液の単価は、IPA/アルコールの価格よりも高価ですが、低いプロセスコストを実現することができる。 なぜIPAから離れて行くのか? 現代の洗浄剤は、多数の利点を示しているという事実にもかかわらず、多くの生産拠点では、IPA /アルコールで作業している。その理由は、心理的なのではなく、技術的なものである。 導入された選択肢は、IPAやアルコールと同じように揮発できず、洗浄剤が基板上に残っていないことを確認するため、ほとんど水リンス工程を必要とする。IPAのユーザーは基板が完全に乾燥することができず、残った水分が自社製品に深刻な問題を起こすことを恐れている。 アメリカの市場におけるフラックス洗浄のプロセスでは、より良い安全衛生条件、という理由から、水系の洗浄とリンス工程がもっとも広く使われており、すでに20年の歴史をもつ。たとえば、軍用及び航空宇宙用などのハイエンド用途では、毎年何百万もの基板が水系洗浄剤で洗浄されている。また、西欧では、1990 年代初めフロン使用禁止後に導入された準水系プロセスも、完全なる水系ソリューション(洗浄+リンス)により、いっそう置き換えが進んでいる。これらの水系プロセスの経験により、循環温風乾燥機で乾燥すると水分が基板に残こらず、十分であると確認されている。 結論 IPAは現在もまだ使用されているが、本稿でご紹介した、高信頼性で費用対効果の高い代替洗浄剤は、フラックス洗浄はもちろん、他の洗浄用途(メタルマスク、メンテナンス、メタルマスクの裏拭き)にも利用することができる。適切な代替プロセスを見つけるためには、電子生産現場で要求に見あった知識をもつ信頼できるパートナーが必要である。この知識は、IPAやアルコールの販売業者のような化学品取り扱い会社などではなかなか提供することができない。電子洗浄用途の専門パートナーとして、より良い代替手段の洗浄液でIPA/アルコールを置き換えることができるよう、当社では世界中にあるテクノロジセンターにて洗浄試験を無償でお客様に提供していただいてい図7 IPA/アルコール対代替洗浄剤 比較表るので、ぜひご相談いただきたい。