実装技術3月号2013年特別編集版 page 32/38
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46外へ押し出されるが、熱の供給状態では部品下やフィレット内部に多く残留する(写真12)。 部品を搭載していない場合は、温度プロファイルにより、ランド上のフラックス残渣はかなり多くなる。従来のガスによるボ....
46外へ押し出されるが、熱の供給状態では部品下やフィレット内部に多く残留する(写真12)。 部品を搭載していない場合は、温度プロファイルにより、ランド上のフラックス残渣はかなり多くなる。従来のガスによるボイドでは、通常の細いリードや小さな部品では気化しづらいフラックスは効果が得られるが、基板設計や部品の形状及び部品の搭載位置によっては、逆に大きなボイドや不完全溶融によるボイドが発生しやすくなる。 特に、微細なリードやリードレス部品はフラックスの熱特性に注意が必要である。 また、今後導入されるであろう低銀はんだにおいては、その流動性や融点の変化及び固相と液相温度の差が大きくなることで、量産現場では、より真剣に、装置や基板設計に合わせた温度プロファイルの検討が必要で、単に材料や装置メーカーの推奨プロファイルだけでは収まらない。 実験結果と量産現場は、その前提が大きく異なるもので写真12図1 下部ヒータを上部ヒータより30℃上げた時の温度プロファイルある。現状の固相液相の温度差は2℃程度であるが、低銀では、7?10℃近くになり、はんだの凝集力(切れ)が変わるので、ボイドのみならず、部品下のブリッジやはんだが固まる前に部品が動く可能性に注意が必要である。 なお今後、各社の材料が入手できれば引き続き実験を行い確認し、本誌でもその結果をご紹介していく予定である。 ところで、下部ヒータを上部ヒータより30 ℃程度上げることでボイドの改善は見られるが、これによって、同時に、小さな部品のリード部の、微細なランドのはんだ未溶融防止及び大きな部品と微細な部品が混載された基板におけるはんだ付けも容易に行うことができる。ただし、下部ヒータを30 ℃上げているため、下部の部品の耐熱性の問題があるので、その確認は必要である。 下部ヒータをすべて上部ヒータより30℃上げた状態における部品への熱影響を確認するためには、一度、基板上部の温度を測定し、その後に基板を裏返して基板下の温度を